第12話 制服可愛い~

お店のドアを開ける。


さあ、今日も異世界珈琲店オープンです。


お店の改築も無事に終わった。

リコとキコにもカウンターに入ってもらった。

そして、今日からソフィアとシルスタとノアにも制服をきてもらった。


ん~可愛い~

すごく似合っているよ。

制服を渡したとき、みんな喜んでいたな~


――――


【回想】


「はい、これみんなにプレゼントだよ」

「なんなのだ?」


ノアが制服を広げる。


「可愛いのだ」

「これは、制服ですか?」


ソフィアとシルスタが嬉しそうにおれを見てくる。


「ああ、そうだよ。明日から着てくれ」

「はい、嬉しいです」

「ありがとうございます」


リコさんとキコさんの色違いって感じにしてみた。

そしておれだけ私服ってわけいかないと思って、おれも制服を用意した。


「これはおれの制服だけど、どうかな……」


おれは制服を広げた。


「ソウマ着てみないとわからないのだ」

「そうか」

「ノアも着るのだ」

「じゃあ、みんな着てみようか」

「「はい」」


おれも制服を着てみた。


早めに着替えて1階でまっていた。

すると、2階からノアが嬉しそうに降りてきた。


「ソウマ、可愛いかぁ~」


ノアが可愛い。

もともと可愛いが、制服を着るとちゃんとして素敵だ。


「うん、ノア可愛いよ」

「わ~い、嬉しいのだ」


「ソウマさん、どうでしょうか」


次にシルスタが降りてきた。


わぁ~


「シルスタ、すごく似合っているよ」

「ほんとですか?」


シルスタは顔を赤らませていた。

これは、似合っているよ。

制服っていいなぁ~


「お待たせしました」


ソフィアが降りてきた。


これは、な、なんと美しい……。


「ソフィア、綺麗だよ」

「あ、ありがとうございます」


制服、恐るべし。

ドキドキした。


「ソウマもカッコいいのだ」

「そうか」

「はい、素敵です」


ソフィアも顔を赤らませていった。


「とても、素敵です」

「そうか、よかった」


「みんな、似合っているのだー」


ノアはしっぽをいつもよりビュンビュン動かしながら喜んでいた。


――――


そんなことが昨日あって、増築して初日の今日みんな制服をきているというわけです。


「いらっしゃいませ」

「コーヒーもらえる?」

「はい、お待ちください」


そのお客は掲示板をみていた。

これから、魔物退治にいくのだろう。

なら、少し濃いめのコーヒーをいれよう。


「お待たせしました」


おれは、まだ立って掲示板をみているお客に声をかけた。


「こちらにおきますね」

「ああ」


おれは後ろのテーブルにコーヒーを置いた。

そのお客はいすに座ってコーヒーを飲み始めた。

様子をみていた。


「ん~苦い」


そのお客は苦いといった。

おれは砂糖とミルクをもってお客に声をかけた。


「お客さま、もし苦いようならお砂糖とミルクを入れると苦味がなくなりますよ」

「そうか、でもいまから魔物退治に行くんだ。濃い方がいい」

「そうですか、でしたらミルクだけいれるというのもありますよ」

「そうなのか」


おれはお客の飲んでいるコーヒーに少しだけ、ミルクをいれた。


「うん~これは美味しい。しかも飲みやすい」

「よかったです」

「ありがとう、亭主」


そのお客はおいしそうに飲んで魔物退治の依頼を受けにカウンターにならんだ。


なんか、改築したせいかかなりの人が集まっているな~


改築の際に、ドアをふたつにしたんです。

珈琲店に入るドアと、ギルドに入るドアとわけたんです。

中を紹介すると、珈琲店のドアを入るとテーブルといすがたくさん並んでいます。

左奥にコーヒーを注文するカウンターがあります。

そこに、ノアとおれがいます。

右側に大きくカウンターがあって、そこはギルド関係の受付になります。

窓口は4か所、それぞれソフィアとシルスタ、そしてリコとキコが受け持っています。

店の壁には掲示板が大きく設置していて、そこに依頼書を貼ってあるのです。

それを冒険者たちがみて、自分がやれそうな魔物退治があれば受付して退治に行くという感じになっています。

リコとキコもてきぱきと仕事をしてくれるので、前よりもスムーズに受付できているようだ。


ノアはお客と仲良く話をして楽しそうだ。


「ノアちゃん、制服可愛いね~」

「そうか、可愛いか」

「ああ、とっても可愛いよ」

「じゃあ、毎日くるのだ」

「あっはははっ、そうだね毎日ノアちゃんに会いにこないとな」


ノアは人気者だ。

可愛いだけではなく、愛想もいいからな。

だれとでも話ができるなんて特技だよな。

羨ましい。


なにはともあれ、こんな感じでうまくいっている。


そんなある日、お客同士の話が耳に入ってきた。


「おい、さっき聞いた話なんだけどな……」

「わあ、ドラゴンかぁ」

「さすがに倒せるやつはいないだろう」

「でも、ドラゴンが近くにいるせいであそこの村人は家に帰れないみたいだぞ」

「それはかわいそうだな」


なんだ?

ドラゴン?

ドラゴンってあのドラゴンかぁ~

すごいな異世界っていうのは。

でも、家に帰れない人たちはかわいそうだな~

もしここがそんなことにでもなったらと思うと他人事ではないな。

でも、どこの街なんだろう。


ドラゴンは気になっていたが、忙しく仕事をしているうちに忘れていた。


「では、また明日きます」

「うん、リコさんキコさんお疲れさま」


リコとキコは家に帰った。

おれたちは、ソフィアが作った夕食を囲んで食事をしていた。


トントンッ!


「だれかきたのだ」

「おれがでるよ」


おれはドアをあけた。

すると、そこにリコとキコがおびえるようにたっていた。


「どうしたんだ」

「「助けてください!」」


何ごと?

いったいどうしたんだ?

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