第8話 ギルド復活
チュンチュン
ん、鳥の鳴き声か……
ん~柔らかいマシュマロ。
もみもみ……。
目が覚める。
んがっ!
証拠にもなくまたこの状況か~
おれはソフィアさんに抱きつきお胸を揉んでいた。
ソフィアさんはまだ起きていないようだ。
おれは気づかれる前にお胸から手をはなそうとした。
そのとき。
ノアがおれに抱きついてきた。
その反動でおれの手はソフィアのお胸を握ってしまった。
わぁ!
ソフィアが起きた。
ん?
「きゃー」
やっぱ、そうなるか~
おれはソフィアに突き飛ばされ壁にあたった。
ドンッ!
痛っ!
「どうしたのだ? うるさいのだ」
ノアが起きた。
おい!
ノア、おまえのせいだろ~
まあ、お胸が揉めたからいいにするか。
――――
トントンッ!
ドアのノックする音がした。
「はい」
おれはドアをあけた。
そこには、綺麗な女の子が立っていた。
ええ?
めっちゃ、綺麗。
茶髪で長い髪。
お胸も大きいな~
「あの~わたしギルド本部からきましたシルスタといいます」
「ああ、本部で受付をしていた子だ」
「あ、はい」
「ってことはうちで働いてくれる女の子ってシルスタなの?」
「はい、よろしくお願いします」
「おれは、ソウマといいます」
おれは、にやにやしてしまった。
「ソウマが本部でこの間、ずっとみていた子だな。ノアなのだ」
「え?」
シルスタは照れていた。
照れている顔も可愛いなぁ~
「ソウマさん、早くお店の準備も始めないと」
「そうだな」
「シルスタさん、わたしはソフィアといいます」
「よろしくお願いします」
「あとでゆっくりお話ししましょう」
「はい」
「ノアも手伝って」
「ソフィアはなにを怒っているのだ」
「怒っていません」
「嫉妬か?」
「ち、違います」
「図星だな」
「ノアさん!!」
――――
「では、ここが受付する場所になります」
「はい、あとの準備はわたしがしますのでソウマさんはお店の準備をしてください」
「ああ、ではお願いします」
シルスタは持っていたファックスのようなものを置き、準備し始めた。
長い髪をひとつに後ろで結いアップにして、やる気満々だ。
さっそく、紙が送られてきた。
魔物退治の依頼書だ。
シルスタはその紙にランクのハンコを押した。
次から次へと紙が送られてきた。
その都度ランクのハンコを押している。
そして、左右の壁に依頼書を貼りだした。
すごい。
仕事が早い。
おれもコーヒーの準備がおわった。
ソフィアも終わったようだ。
間に合った。
「では、珈琲店とギルドをオープンしようか」
「「はい」」
「いいのだ」
今日も冒険者たちがコーヒーを飲みにきた。
「いらっしゃいませ」
「いつものお願いできるか?」
「はいかしこまりました」
常連さんたちは決まったものを注文する。
ほんとうはいろいろ飲んでもらいたいが、同じものでもいい。
喜んで飲んでくれているのなら。
いすに座ると周りを見回した。
「なあ、ここもしかして」
「はい、今日からギルドになりました」
「へえ~それは助かるな」
「じゃあ、依頼なにかあるかな?」
「受付はこちらになります」
「ああ」
冒険者は受付にいった。
シルスタは話を聞きながらその冒険者にあった依頼を紹介しているようだ。
冒険者が席にもどってきた。
「いや~おれにもできそうな依頼があったよ」
「そうですか」
「じゃあ、コーヒーを飲んでいっちょやっつけてくるか」
そういうとその冒険者は店をあとにした。
無事に依頼が達成できるといいんだけどな~
次から次へと冒険者が並び始めた。
「ソフィアさん、受付手伝えるかな?」
「はい、もちろんです」
ソフィアはうれしそうだ。
それはそうだよな、ソフィアは本当は受付をやりたいんだろうな。
しばらくすると、依頼を受けた冒険者たちが帰ってきた。
「いや~なんかここのコーヒーを飲んでいるせいか元気がでてあっという間に魔物をやっつけられたよ」
「それはよかったです」
冒険者たちは受付にいき、報酬をもらってうれしそうだ。
これでようやく、ギルド復活だ!
ソフィアに頼まれていたギルドの復活。
ひょんなことから復活につながった。
ソフィアもうれしそうに働いている。
本当によかった~
店を閉めた。
「今日はみんなお疲れさま。無事にギルドも復活した」
「うれしいのだ」
「シルスタさんの歓迎会もかねて、いっぱい食べて飲みましょう♪」
「食べるのだー」
おれたちは楽しく食べて飲んだ。
シルスタのこともいっぱい聞けた。
シルスタは隣街に住んでいるようだ。
両親と弟がひとりいるそうだ。
これからは隣町から通うらしい。
今日は歓迎会なので、2階に泊まっていくことになっている。
時間がたつにつれお酒のペースが進みソフィアとシルスタはたくさん飲んでいた。
おれは飲めるがそんなに強くない。
そろそろ、眠くなってきた。
「悪いが、おれは部屋に戻って寝る」
そういって、部屋にもどって寝た。
――――
朝になり、苦しくて目がさめた。
ん?
なんだ?
苦しい。
ノアがわたしの上で寝ていた。
ふと右を向くと、ソフィアが寝ていた。
でた!
またこのパターンか。
と思ったら、いつもと違う感じだ。
よく見ると、ソフィアは下着姿だった。
ん?
左側にも気配が。
顔を向けてみた。
すると、シルスタが寝ているではないか。
しかも、シルスタも下着姿だ。
うぉ!!
これはすごい!
シルスタのお胸は大きいぞー
そして、可愛い~
なんてのんきなことをいっている場合ではない。
これはすごい状況なのではないか?
どうしよう。
でも、ふたりとも下着姿可愛い~
美しい~
いや、どうしよう。
「ソウマ、どうしたのだ」
ノアが起きた。
「おしっこにいってくるのだ」
ノアは普通に起き上がってトイレにいった。
ふたりは起きない。
これは、おれも普通に起き上がればいいのではないか?
よし。
おれは意を決して起き上がろうとした。
「おはようございます、ソウマさん」
ソフィアが起きてしまった。
その声で、シルスタも起きた。
「おはようございます、ソウマさん」
ふたりは自分の下着姿を確認した。
「「きゃー!」」
おれは突き飛ばされ、壁にぶつかった。
ドンッ!
痛っ!
毎朝このパターンだよー
ふたりは慌てて体を隠そうとしていたが丸見えだ。
おれはいいものを拝ませてもらったからいいとしよう。
今日も一日が始まる。
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