第6話 珈琲店オープン
おれは鳥の鳴く声で、目が覚めた。
ん~いい朝だ。
ん?
両隣にノアとソフィアが寝ている。
なんで、またここで寝ているんだ?
おぉ!
でも、ふたりの綺麗なお胸の谷間が見れて幸せだー
ふたりとも、発達がよろしいようで……。
「ん~ソウマおはようなのだ」
「ソウマさん、おはようございます」
「うん、おはよう」
「ところで、ふたりはなぜここで寝ているんだ?」
「ん? なんでだっけ?」
「あ、わたしったらまた間違えてきてしまったのですね」
まあ、いっか。
今日はぐっすり寝れたからいいとするか。
よし、今日から珈琲店オープンするぞ。
「「おー!」」
――――
異世界珈琲店という看板もつけて、おすすめメニューを書いた黒板も置いた。
中でのメニュー表も用意した。
あとは、お客さんがくるのを待つだけだ。
……。
なかなかお客さんはこなかった。
やっぱり、宣伝しなかったせいか。
はやくオープンしたいってのもあったし、お金の都合上チラシは配らなかったんだよな。
お店の前にでて通った人に声をかけてみるか。
「おれ、ちょっと店の前で声をかけてくるよ」
「ノアも行く」
おれとノアは外にでた。
すると2人組の冒険者らしき人が歩いてきた。
「こんにちは。今日、珈琲店オープンしました。よかったらよっていきませんか?」
「はぁ? 珈琲店? なんだそれ?」
やっぱり、珈琲がわからないのか。
ん……。
そこにソフィアが小さいコップにコーヒーをいれてもってきた。
「これ、よかったら飲んでみてください」
さっき、おれが作ったコーヒーだった。
それにお砂糖とミルクをいれてきたようだ。
「ん? じゃあ、いただくか」
その冒険者たちはゴクリとのんだ。
「ん~甘くておいしいな~」
「そうでしょう。しかも眠気覚ましになるんですよ」
「ほんとかい?」
「はい、試しにたくさん飲んでいってください」
「ああ~わかったよ」
ふたりはソフィアの機転のおかげでお店に入った。
「サンドウィッチとコーヒーを2つずつくれるか?」
「はい、かしこまりました」
おれは気持ちをこめてコーヒーをいれた。
サンドウィッチが少し甘めだから、コーヒーは苦めにいれてみた。
豆の煎り方で濃さが決まるのだ。
今回は深煎りを使ったので黒っぽい豆を挽いてみた。
この客たちが喜んでくれるかが問題だ。
「おまたせしました」
ソフィアがサンドウィッチを運んだ。
おれが続いてコーヒーを運んだ。
お客がサンドウィッチを食べた。
「うまい! このサンドウィッチはうまいな」
どうやら、サンドウィッチは喜んでいるようだ。
コーヒーはどうだろうか。
早く飲んでみてくれ。
やっと、飲んだ。
「ん? さっきのと違うな」
やばい、いまいちだったか?
「うまい! さっきのもうまかったけど、これもうまいぞ」
「ほんとだな~うまいな~コーヒーだっけ?」
「初めて聞く名前だけどうまいな」
「ああ、来てよかったな」
ああ~よかった~
喜んでいるようだ。
「おいしかったよ」
「ありがとうございました」
「また、くるよ」
「はい、お待ちしています」
お客第1号を送りだした。
「ソウマ、よかったな」
「ああ、よかった」
「ソウマさんのコーヒー、おいしいっていってましたね」
「うん、そうだな」
「もっとたくさん人に飲んでもらいたいですね」
おれもそう思った。
でも、おれは胸がいっぱいだった。
夢だった珈琲店を異世界だけど、やることができてほんとうに嬉しい。
「今日はもうお店閉めようか」
「はい」
「今日は2人しかこなかったな」
「ああ、そうだな。明日はもっと人がくるといいな」
ああ~疲れた~
じゃあ、さきにお風呂に入るとするか。
湯船に入った。
あ~あ、気持ちがいいな~
「気持ちがいいな~ソウマ」
わぁ!
ノア!
なんでいるんだ!
「ソウマより先に入ってたのだ」
なんで、自慢げな顔をしているんだ。
「だめだよ、ノア一緒にお風呂は入れないんだよ~」
「なんでなのだー一緒に入りたいのだ」
「ノアさん、お待たせしました」
ああ!!
ソフィアさん!!
「きゃー!」
「なんで、ソフィアさんまで」
「ノアさんに呼ばれて」
「ノア!!」
「ノアさん!!」
でも、おれはふたりの綺麗な裸体を拝めてありがたや~ありがたや~
――――
次の日、店をオープンしようと外にでると冒険者らしい人たちがたくさんいた。
え?
「もう、開くかい?」
「はい、開くのを待っていたんですか?」
「ああ、噂を聞いてきたんだよ」
「噂?」
「ここだろ、コーヒーなんちゃらっていうやつが飲める店ってのは」
「はい、そうですが……」
「そのコーヒーなんちゃらをのんだ冒険者たちが、眠くなりにくいからダンジョン行く前に飲んだらいいって」
昨日のお客かぁ~
「はい、どうぞ」
お店は一気に満席になった。
「ソウマ、すごいな」
「ああ」
「ソウマさん、がんばりましょう」
「はい」
ソフィアさんは食事を作った。
おれはその食事にあわせた、コーヒーをいれた。
「ノア、これあそこのお客さんにもっていって」
ノアは運んだ。
大忙しだ。
すると、気になる話が耳にはいってきた。
「おれ、この間『西宮の森』で赤いスライムをみかけたんだ」
「はぁ!? 赤いスライムなんているのか?」
「みたんだよ」
赤いスライムってきいたことないな~
だいたい青だよな。
シルバーもいるのか?
あれはゲームの世界だけかな?
おお、次のコーヒーをいれないとな。
ああ忙しいってうれしいな。
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