十七雨 「夢」

「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


"バシャッ バシャッ バシャッ バシャッ...


「┈┈┈┈…うわっ 大分雨が強いな...!」


「("尚佐"┈┈┈┈…、)」


「これじゃ、急がないと、間に合わない」


「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


"ザアアアアアアァァァァァァァ..."


「全く┈┈┈… 嫌な雨だ」


"バシャッ バシャッ バシャッ バシャッ...


「(ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ   !)」


征四郎は暗い、夜のビルの隙間を雨を除けながら走って行く尚佐を


前に見ながら、その後を追って行く˛˛˛˛˛


「────—— 、」


"バシャッ バシャッ バシャッ バシャッ"


「(ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ   !)」


「  .. .. ... ..」


"バシャッ バシャシャッ!"


「(┈┈┈┈┈… … …)」


"バシャッ"


前を走る尚佐が角を曲がったのを見て、合わせる様に征四郎は


遅れてビルの角を曲がる


"バシャッ バシャッ バシャッ バシャッ


「  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」


「("駅"か┈┈┈┈…?)」


"ザアアアアアァァァァァァァァ....


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「(ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ  ?)」


"バシャッ!


「やあ、待ったかい?」


「┈┈┈…ええ。」


「("女"___________)」


「少し、時間が掛かったが...」


「ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 構わないわ。」


「(  ... .. ... .)」


"ザアアアアアアアアアァァァァァァ..."


後を追い、しばらくすると尚佐はよく分からない、明かりの無い


駅のホームに立ち、そのホームにいた女に笑顔で何かを


話し掛けている様だ


「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


"ポツ ポツ...."


「綾音、君がこの列車に乗れば私は次の場所に向かう事が


 できると言ってたから、ここまで来てみたよ」


「そう....」


「("綾音"┈┈┈┈…?)」


「オジさん!」


「ああ、君も一緒か」


「(子供ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ?)」


「今日は尚佐のオジさんが、この駅からどこかに行くって言ってたから、


 ワタシ、ここに来ちゃった!」


「まいったな___________


 わざわざ、見送りする程の事じゃあ無いんだがᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ  !」


「そうなの?」


「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


ホームのすぐ近くにある大きな時計が掲げられた柱の影で、征四郎が


三人の様子を伺っていると、どうやら尚佐は'綾音' そして


その娘か何かと思われる二人の半分程の背丈の少女と


何か話しをしている様だ.. .. .. .


「Things are simple. Aren't you the one who complicates it?

 (物事は単純だ 複雑にしているのは、自分自身じゃないのか...?)」


「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


"ザアァアアアアアアァァアアアアァァァァァ...."


「それより、列車は、もうすぐ来るのか?」


「ええ、今日はこのホームから列車に乗る人があまりいないみたいだから、


 どうやら尚佐... ... . アナタがここに来るのを、待ってたみたい...」


「そうかᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」


「There seems to be a world where


 day and night are the same time...

 (昼と夜が同じ時間の世界があるらしい...)」


「('綾音'┈┈┈┈…?)」


「でも、綾音が見送りに来てくれるとは思わなかった—————」


「アナタは、叶生野の人間だものᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ   !」


「(_________確か...)」


「オジさん! いつか帰って来るよね!?」


「そうだなあ、そう遠くない内に、きっと、帰って来る」


「約束だよ!」


「(家族か何かか....?)」


【お、お祖父さまが┈┈┈┈…!】


「(綾音.. .. .. .)」


「電車、いつ来るの?」


「少し静かになさい」


「(あいつは____________)」


「つまんな~い」


「わがまま言わないで」


「(   ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


「は~い」


「~も大きく~~、ら、


 _________連れてってやるからな!」


「('綾音'ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ  !)」


「うん!」


"ザアァアアアアアアアァァァアアアアアァァァ...."


柱の影から、柵の無いそのまま歩いて行けそうな駅のホームに立っている


綾音と呼ばれた女性の側に立っている少女に、視線が釘付けになる


【綾音、向こうに行ってなさい】


「(綾音と言う名前はᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


【征四郎叔父さん!】


【  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 】


「(確か、叶生野荘にいた、叶生野家の三女___________


  中学生くらいだったか....  !)」


「そろそろ列車が来るから、下がってなさい」


「はい!」


「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


尚佐の前にいる女性。 '綾音'と呼ばれた黒いスーツを着て


頭にトーク帽を帽(かぶ)った女を見て征四郎は


'何か'を感じる____________


「(確か、叶生野家の三女、あの子供の名前もᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ   !)」


"ジリリリリリリリリリリリリ...."

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