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『まこちゃん、今週の金曜日は一緒にご飯食べてからトルマリンに飲みに行きたいな。どうかな?』

 永瀬とのLINEは大抵、店に来てくれたことへのお礼のやりとりばかりだ。

 だから、飯田のボックス席との行き来が激しかった日の翌朝のそのLINEは様子が違って、真琴は息を飲んだ。

『明後日ですね!ぜひぜひー!ご飯楽しみだなー!』

 真琴の脳裏をリナの言葉が過った。自分は自分の仕事を全うしているだけなのだ。

 そう考えるとふつふつと、勇気と、思ってもいない言葉が湧いてきた。

『その日はお休みを取っているから、早めに合流ができます。お寿司屋さんはどうかな?少し遠いけれど、行きつけがあるんだ』

『えー!嬉しい!お寿司だいすきー!嬉しすぎますー!お寿司を楽しみに、今日のお仕事も頑張りますね』

 永瀬から、少年が親指を立てた絵のスタンプが返って来たが、真琴は慌ててもう一つLINEを打った。

『今日は飲みに来れない……よね?2日連続になっちゃうもんね』

 リナの人工的に黒々とした大きな瞳に、寝間着のままの姿を見つめられているような錯覚に陥る。

『会いたいなあって思っちゃっただけ』

 既読はすぐにつき、もう一度、少年のスタンプが返ってきた。

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