第2話 すずきとちゃーぼうとらむとてん

「ただいまー」

びちゃびちゃになった靴と靴下を脱いで洗濯機に放り込んだ

「渚由は平気?」

渚由はこくりと頷いた

「渚由の靴防水か?」

渚由はどや顔でこちらを見た。

「裏切り者~!!」

2人で玄関で話していると階段から誰かが降りてくる音がした。

「××?帰ってきたのーって渚由ちゃん!」

降りてきたのは弟の桜助だった

渚由は手を振りかえした。桜助も笑顔になって抱きついた。いいなぁ……

「ほらほら桜助。俺らは疲れてんだぞー道を開けよ!」

「ははー!!」

桜助は先にリビングにいってジュースをコップに注いでくれた。


ありがとう。桜助ちゃん!


渚由がメモ帳にかく。桜助はくしゃくしゃと笑っていた。

「あ!!俺今日小夜とあそんでくる」

「何処で。帰宅時間は?」

「陽水公園で五時半ー」

「五時半になっても帰ってこなかったら鍵閉めるからな」

「はーい。行ってきま~す」

「行ってらっしゃい」

渚由も手を降って送り出した。

俺がソファに座り直しジュースを一気飲みした

渚由はくすくすと笑った


桜助ちゃんも大きくなったね。


「まだ小学5年生だよ?」


もう小学5年生だよ


「……そっか!あ。猫に名前つけてあげよう……いやその前に雨ざらしになってたしー湯タンポ持ってくる。渚由そこから猫ちゃんだしといて」

ぐっとまーくを2人で作った

ちゃーぼうに飲ませていた猫用の子供ミルクを人肌に暖めてお皿にだした

お湯も人肌程度に暖めて湯タンポの中に入れた

準備はできキッチンからリビングにいくと渚由と猫は格闘中だった。

「渚由交代しよ。渚由段ボールの中に毛布をひいといてくれる?」

渚由は首を横に降った。

まるでこれは私の獲物だ!手をだすな!って言ってるみたいでがんばれとだけいって頭を撫でた

段ボールに毛布をひいて湯タンポも入れた時

にゃあっと猫の鳴き声が聞こえた。

渚由が子猫に勝ったんだ渚由は猫を抱えて段ボールの中にそっといれた。

子猫はミルクを少しずつ飲んでいた 


この子の名前どうしよっか


「そうだなー……」


××ちゃんはどうやって名前決めたの?


「お告げみたいな感じでぴーんってきたものを書いてたかな」


××ちゃんらしいね。


「桜助にも似たようなこと言われたw」


××ちゃんのネーミングセンス謎に良いよね


「そういわれると照れるな~でもこいつは渚由が決めなよ」


私が?


「うん。だって初めて会ったのは渚由だしー渚由がいなきゃここに来なかったよ。こいつ」

子猫を優しく撫でながら渚由にそう言う。


じゃあこの子の一生の名前だから考えてつけないと!がんばるね


「おう!がんばれ!」

そういうと渚由はスマホで"猫 名前"と調べながら子猫がにゃあと鳴くと渚由は撫で返した。どうしようもなく愛しいと思った瞬間だった。俺は猫につける名前とか詳しく無いから何も助言は出来ないけどただ心の中でがんばれって思いながらココアを作ることにした。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

言葉が消えた君とねこ えびた @tensitixyan

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る