第28話 雑貨屋的訓練方法 後編
「とにかく今日中にスライムを100匹倒して、それから改めて冒険者になるか決めて下さい。健闘を祈ります。」
「「「おぉー!」」」
若者が希望を胸に新たな1歩を踏み出す瞬間に立ち会えるというのは、なかなか良いものですね♪
皆様、おはようございます、こんにちは、こんばんは、冒険者訓練教官のユウです。
前回に引き続き
ライベン君
ジャクソン君
レヴィさん
以上の3人を立派な冒険者にする為の訓練回となります。
元気いっぱいに森に突撃して行った3人ですが心配は無用です。現在森の中は魔道具で呼び寄せたスライムしか居ませんし
疲労軽減と自然回復力を上昇させるラッキーシーサーと見守り熊さんを持たせているので、ワイバーンかアンデッド系の魔物が出ない限りはかすり傷ひとつ負わないでしょう。
さてと
気配察知スキルで3人の様子を見守りつつ、お昼ご飯の準備でもしますかね。
3人共通の好きな料理となると、、、
『オムライス・ミニハンバーグ乗せ』に決定です!
れっつ料理♪
トントントントン
ジューーーー、、はい、完成!
「「「ただいまー!」」」
おっ?
ナイスタイミングで3人が帰って来ましたね(笑)
「皆さんお疲れ様です。午前中の成果はいかがでした?」
「3人ともばっちり隠密スキルをゲットしたよ!」
「なんと?!午前中は60匹くらいが限界かなと思っていたので驚きですよ」
「孤児院のババアから隠れるのに比べたら、スライムなんて楽勝だったよ♪」
「機嫌の悪い時のババアはマジで恐かったからなぁ」
「うんうん!」
くっ!
子供達に嫌な事を思い出させてしまい心が痛いです(泣)
私がこの街に来たときに孤児院の院長をしていたのは、笑顔で子供達に暴力を振るっていた悪魔のような女性でしたので
『魔phone』のカメラで現場を撮影して官憲に突き出しましたから、今頃は何処かの坑山で強制労働をしているはずです。
「とにかく無事にスキルをゲット出来て良かったです。お腹が空いたでしょう?お昼ご飯はオムライスを作ったので思う存分食べて下さい。」
「「「やったぁー!いただきまーす♪」」」
「ユウさん、おれほへぎすひるもげっほふぃはよ♪」
「ん?ジャクソン君話は食べ終わってからにしましょう。」
「うん!」
ミニハンバーグを頬張りながらジャクソン君が何を言いたかったのかは全く分かりませんでしたけど、表情を見る限りよほど良いことがあったのでしょうね(笑)
「「「ごちそうさまでした♪」」」
「はい、お粗末様でした。ジャクソン君さきほどは何を言ってたのですか?」
「隠密スキルと狙撃スキルもゲット出来たんだ♪」
あぁ~
これは完全に嬉しい誤算ですね
弓は会心の一撃で約80匹の魔物を倒す事で狙撃スキルをゲット出来るのですが、会心の一撃なんて普通はホイホイ出ません
だがしかし
今回は相手がスライムだった事と、私が渡した疲労軽減と自然回復力上昇のラッキーシーサーがあった成果でしょう。
この組み合わせのラッキーシーサーは是非とも弓使いの冒険者に高値で売らなければ♪
今後3人には隠密スキルを使って、ゴブリン、コボルト、オークをそれぞれ100匹ずつ倒して経験を積んで貰う予定です。
隠密スキルを使いこなす冒険者は貴重ですからね、大事に育てなければ!
次回の雑貨屋は
『山本夏美さんの優雅?な日常』
をお送りします。
お楽しみに!
ここまでお読みいただきありがとうございました、次回まで皆様お元気で。
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