第8話 お菓子を作ります。
皆様
おはようございます、こんにちは、こんばんは、パティシエのユウです。
お察しの通り
私は今現在お菓子を作っている最中ですから、パティシエと名乗っております。
ごめんなさい間違えました、正確にはお菓子作りの補助ですので、、、
サブパティシエ?
そのような名称があるかは分かりませんが、まあ今日はそのような感じのパティシエです。
「ユウさん、バターが滑らかになりました!次はどうすれば!」
「それでは卵を加えていきますから、優しく混ぜて下さい。」
「はい!」
一所懸命に頑張るミシェルさんは素敵ですけれど、もう少しリラックスを、、、
余計な事は言わないでおきましょう。
今日は孤児院の子供達に持っていくパウンドケーキを作っています。
これは私とミシェルさんがこの街に来てから定期的にしている事ですけど
ミシェルさんがお菓子作りを手伝うようになったのは最近の事になります。
ミシェルさんの名誉の為に説明しますけど、ミシェルさんは決して料理下手でもお菓子作りが下手でもありません
ミシェルさんが作る料理はお店を出せるくらい美味しいんですよ♪
しかしながら、ミシェルさんは私と出会うまでお菓子を食べた事が無かったそうですから
お菓子作りを手伝う事に二の足を踏んでしまったのも仕方ありません
砂糖の販売価格が1キロで5~10万円ほどすると言えば、いかにお菓子が高級品か分かるかと思います。
ですので孤児院に持っていくお菓子に砂糖は使えません
悲しい事に孤児院で贅沢は敵です!
昨日の敵は今日も明日も明後日も敵なのです!
ガンホー、ガンホー、ガンホー!
おっと
少し取り乱してしまいました。
大丈夫です、砂糖を使えなくとも美味しいお菓子は作れます。
今回作っているのはパウンドケーキですから、ドライフルーツを入れる事で優しい甘さのパウンドケーキが出来ます!
「ユウさん、混ざりました!次の指示を!」
「はい、次は小麦粉とドライフルーツを入れて混ぜたら、オーブンで焼いて完成です。」
「はい!」
ふふっ、相変わらずミシェルさんの気合いが凄いですが
実はミシェルさん、パウンドケーキを全て1人で作るのは初めてなのですよ
今までにも何回か私の手伝いでパウンドケーキは作っていますし、材料を混ぜ合わせるだけなのですけど
美味しいお菓子を食べて貰いたい、という気持ちの表れなのでしょう。
◇ ◇ ◇
ミシェルさんお手製のパウンドケーキも無事に焼き上がりましたので
私とミシェルさんは孤児院に来ています。
「ユウさん、私が作ったパウンドケーキで孤児院の皆さんに喜んで頂けるでしょうか?」
「綺麗に焼き上がりましたし膨らみも充分ですから、きっと喜んで頂けますよ♪」
「そうだと良いんですけど」
手作りの料理やお菓子を初めて誰かに食べて貰う時というのは緊張しますよね
「あ!雑貨屋のおじちゃんだ、こんにちはー」
「「「「「ほんとだー!」」」」」
おや
さっそく孤児院の子供達に見つかってしまいましたか♪
「はい、皆さんこんにちは」
「「「「「こんにちはー!」」」」」
「ねぇねぇ、おじちゃんは今日も美味しいのもってきてくれたの?」
「そうですよ、今日はミシェルさんが作ってくれたパウンドケーキです。なので皆さん手を洗って来て下さい。」
「「「「「はーい」」」」」
「ユウさん、ミシェルさん、いつもありがとうございます。」
「いえ、今回は私がほぼひとりで作ったので喜んで貰えるかどうか」
「あら♪そういう事でしたら直接感想を聞いた方が良いですね、せっかくですからお二人も一緒に食べましょう。どうぞこちらへ」
孤児院の院長をしておられるララさんに案内されて、私とミシェルさんは孤児院の食堂にやって来ましたけど、、、
子供達が既に座って待っていますね(笑)
「それでは皆さん、いただきます。」
「「「「「いただきまーす!」」」」」
「どっ、どうでしょうか?」
ふふっ、ミシェルさんが味の感想を聞こうとしていますけど
皆さん食べるのに夢中になっていますから、しばらく感想は聞けないでしょうね
表情を見ていれば感想を聞く必要は無いと思いますが、それでも『美味しい』という言葉が聞きたいのでしょう
微笑ましい光景です♪
これは砂糖を使わないお菓子のレパートリーを増やさないといけませんね
お菓子を作るアニメはあったでしょうか?
次回予告
『究極vs至高、お菓子頂上決戦!ニョクマムは間に合うか?!』
※予告内容は変更になる場合があります。
ここまでお読み頂きありがとうございました、次回まで皆様お元気で。
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