第3話 3つの贈り物

「宇宙連邦とその市民は、地球連邦市民を同胞として受け入れます。そのあかしとして、我々は3つの贈り物を持参しました」

「①がんをはじめとする不治の病の特効薬といわゆる不老不死を実現する医療技術。②無限に利用可能な素粒子エネルギーの制御技術。③恒星間航行技術」

「これら3つの贈り物を享受することにより、地球人類はかつてない繁栄と安寧を得ることでしょう。地球の将来に幸あれ」


 情報はすべて追試可能な具体的実施手段として提供された。検証にはさすがに月日を要したが、すべて真実で維持可能な技術であることが確認された。


 人類の課題である貧困、飢餓、疾病、エネルギー不足、資源不足、自然破壊、人口膨張などに対する解決策が一度にもたらされた。

 いまや人類は無限のエネルギーと無限の時間、そして無限のフロンティアを同時に保有することになった。


 検証の終了後、地球連邦政府は市民に情報を開示した。


 既得権益団体の一部に影響が出たが、得られる利益の大きさに比較すれば問題にならなかった。いまや誰もが永遠の命を有するのだ。一時的な利権喪失などいくらでも取り返しが利く。


 世界は熱狂した。


 宇宙連邦使節団は「オリオンズ」と呼ばれ、市民のアイドルとなった。


――――――――――

 お読みいただいてありがとうございます。


 この先どうなるのか興味がおありでしたら、ぜひ「作品フォロー」「★おすすめレビュー」ボタンをよろしくお願いいたします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る