第4話 大失態!?

次の日――――



目を覚ます私。



「……ここ……何処……?」





プルル…



プルル…





ビクッ




「…電話…?」




すると――――




「はい…」




「………………」



「…海山…君…?……えっ…?…下着…姿…」



私は、その間、自分の姿を確認する。




「…裸…?…えっ…!?」



《ま、ま、ま、待って…!》

《えっ?えっ?》

《…も、も、…もしかして…ヤッちゃった…?》



パニくってる最中、電話の対応を済ませる海山君。




「おはよー♪夕佳」



キスをしようとする海山君。



「いや、違うからっ!」



手で止める。




「何、抵抗してんの?夫婦じゃん」


「いや、夫婦じゃないからっ!」



私はベッドから降りようとするも、グイッと引き止められ抱きつかれた。




「…ちょ、ちょっと…!離してっ!」

「夕佳…?」



やっと目を開けてくれたようだ。



「…えっ…!?うわっ!」




ドサッとベッドから落ちる海山君。




「………………」



「き、き、き、崎戸さんっ!!どうして、ここにいるんですかぁっ!?」


「こっちが聞きたいっ!ていうか!ここは自分たちの部屋じゃないからっ!!」


「…えっ…!?」




辺りを見渡す海山君。



「も、もしかして…ラブホ…?えっ…?俺達…ヤッちゃったの?」


「し、し、知らないわよっ!第一…酔っ払ってて…全然……記憶……」


「…崎戸さん…もしかして…裸?」




私は小刻みに何度も首を上下に動かす。




「……………」



「…ごめん…海山君…私…本当…全然覚えてなくて…だから…ホテル代は私が払っておくから先に帰ってもらって良いから…」



「…でも…」



「私が悪いのっ!…付き合わせて…ごめん…なさい…ただでさえ朝帰りなんて…奥さん心配してるよ…だから…」



「崎戸さんは良いんですか?」




ベッドに腰をおろす海山君。




「大丈夫なんですか?」


「…私は…大丈夫。私の事は良いからっ!…だから…帰って!帰って良いからっ!」




私は海山君を押し退け布団をかぶる。




「…………………」



「…ごめん…海山君…」



「………………」



頭をポンとする海山君。




トクン…


胸の奥が小さくノックした。




「…自分を責めないで下さい…崎戸さん…あなたは悪くないから…俺こそ…すみません…」




私は涙が溢れる。



《最低だ…》

《27にもなって…こんな大失態…》



海山君は、渋々と出て行き、私もホテルを後に帰るのだった。






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