第21話 a babv
もう 離れないで ──────
もう離さないで ─────
あなたの傍で
あなたの隣で
笑っていれるように ─────
「沙夜華、あなた、どんな衣装(ドレス)が着たい?」
「…えっ…?」
「だって卒業したら彰さんと結婚よ。やっぱり純白のドレスよねー?あなた美人だし」
「あの…お母様…」
「お義母様、結婚するのは沙夜華さんですよ。そんなに急がなくても、ゆっくりで良いと思います」
「あ、それもそうよね?」
御両家揃っての御食事会
もう定番化してきている
でも────
この御食事会もいつまで続くのだろう……?
それから数ヶ月過ぎ───11月
「彰さん…子供好き?」
「子供?急にどうしたの?」
「最近、体調が良くなくて…それに…ここ数ヶ月なくて…」
「…つまり…それって…」
「うん…分からないけど…」
「…沙夜華…それは俺じゃないと思うよ」
「えっ…?」
「もし本当に、そうだとしたら俺じゃなくて眞那斗君じゃないかな?」
ドキッ
「えっ…!?眞那斗っ!?」
「うん。確かに俺達も身体の関係はあるけど…一番当てはまるのは…眞那斗君じゃないかな?俺と眞那斗君以外の誰かと関係あるなら話は別だけど」
「な、ないです!」
「じゃあ…間違いなく眞那斗君の子だよ。俺達は、あの夜、お互い過ちを犯しているから」
「…彰さん…」
「とりあえず今の関係を続けていこう」
「…でも…」
「沙夜華…何も気にしなくて良いし、このまま前へ進んでいこう。俺達には既に、お付き合いしている人がいるから。沙夜華には、まだ話してなかったけど俺は彼女と付き合っているんだ」
「えつ!?」
「前の俺なら分かるよね?平気で異性を抱く事が出来ていたんだから。それに、あの夜は、2人ともお酒が入っていたのもあるし。だけど…彼女とは本気で正式に、お付き合いをしている」
「そうだったんだ…」
「それに彼女とは学生の時に付き合っていた事が分かって、お互い事情あって別れて…自然消滅に近かったんだ。俺は彼女を忘れる事が出来ず…気付けば言い寄って来る人と関係を持つだけ。お互い承認した上での関係だった」
「………………」
「とりあえず今の関係を現状維持。でも、もう迷わないで眞那斗君の事だけを考えて良いから。話は合わせておけば大丈夫。そして、式当日は、お互い決めてる相手と式を挙げる」
「…彰さん…」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます