第14話 ずっと・・・

それから一週間が過ぎ────



「そう…あの娘は…ニューヨークに…?分かりました…すぐ、そちらへ向かいます!!」




in ニューヨーク



「そうか…分かった…伝えておく」

「眞那斗、どうかした?」

「バレたんだと」

「えっ?」


「ニューヨークにいる事と、ここにいる事。とにかく、そういう事だから日本に戻りな」


「だったら眞那斗も一緒に戻ろう!また離れ離れになるなんて私は嫌だ!」


「沙夜華!落ち着いたら、また連絡するから。戻った方が良い」


「そう言って連絡しないんでしょう?ねえっ!眞那斗!」



キスをする眞那斗。




「どんな事があっても、お前への愛は変わらない!ずっと愛してるから」


「…だったら…最後に…もう一度抱いて…」


「…沙夜華…」


「お願い…眞那斗…」




グイッ


ドサッ



私の手をつかみ、私の上に股がると押さえつけた。




ドキン…



眞那斗は上着を脱ぐ。



私の胸はドキドキ加速する。




「大胆なお嬢様ですね」



ドキン…



「…だって…」




微笑む眞那斗。




「お嬢様だったり一人女だったり…本当…どれだけ俺の心振り回して夢中にさせんだよ」



「…眞那斗…」




私達は愛し合い1つになる。



「…沙夜華…しばらくは、また逢えなくなるけど…ずっと愛し続けるから」


「…眞那斗…うん…」





そして私達は、また、離れ離れになった。




✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕


in 日本



空港には弟の由宇哉が迎えに来ていた。



「姉ちゃん。お帰り」

「…由宇哉…ただいま…また…離れ離れになっちゃった…」

「…姉ちゃん…」





私達は帰る。




✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕


in ニューヨーク



「飛比谷眞那斗っ!出て来いっ!」

「娘を返しなさいっ!!」


沙夜華の母親が俺の前にボディーガードを連れて訪問してきた。


俺は知らないふりをする。



「はい。どちら様…」



カチャ


俺は部屋のドアをあけた。





「沙夜華を、お出しなさい!中にいるんでしょう!?」



「…沙夜華…?えっ…!?奥様っ!?御無沙汰しております!突然どうされたんですか?あの…どういう事でしょうか?お嬢様とは、随分と会ってないですし、私が何処にいるのかも住所すら知りませんよ。一切、教えていませんから」



「嘘おっしゃい!証拠はあるのよ!」


「…証拠…ですか?」



写真を見せられた。



「…写真…」


「そこに写っているのは、あなたと私の娘・沙夜華のはずです」

「…へえ~~…凄い本当そっくりですね。今は進んでますからね」

「誤魔化しても無駄ですよ!部屋に入れなさいっ!」

「言われなくても入れますよ。どうぞ」




部屋中を探し回る。



「飛比谷眞那斗!お嬢様を何処に隠した?」


ボディーガードが尋ねた。



「隠したって…人聞きの悪い言い方ですね。だからさっきから言ってるじゃないですか、ここにはいないし来てもないです。全然会ってもいない。何かの間違いなのでは?」



「…仕方ありませんね!帰りましょう!」



出て行き始める。




「ちょっとお待ち下さい!お伺いした事があります」

「何ですか?お忙しいから短目に済ませて下さい」


「俺達の交際を認めたくない訳を、お話して頂けませんか?愛し合っている二人を、俺達を引き裂いてもどうにもならないと思います」




「…………………」




「奥様、お答え下さい!俺、彼女、沙夜華の事は本気で愛しているんです!相思相愛で、お互い愛し合ってるし2人を俺達を引き裂いて何になるんでしょうか?」




「………………」




「お金目的とかじゃないんです!好きな人と一緒にいたい。彼女の傍にいたい!本当にそれだけなんです!俺は彼女を心から愛しているんです!それでも俺達の仲を引き裂くのですか?」




「行きましょう」





奥様は何も答えず俺の前を去った。




「何か言えよ!」



ガンッ

俺は椅子を蹴った。




「何でだよ…」







『恋愛』とは?



『恋しい』と『愛しい』が



1つになったもの




『恋愛』という文字には


簡単なようで


深い 深い


意味や言葉が秘めている












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