第11話 I LOVE YOU・・・

「姉ちゃん、ちょっと良い?」

「うん?何?」



部屋を訪れる由宇哉を部屋に入れる。




「どうしたの?」

「明日、帰るじゃん」

「うん。何?名残惜しいの?」

「それは姉ちゃんだろ!?」



ギクッ



「せっかく再会出来たのに何、背を向けてんだよ!」

「…別に良いよ…」

「姉ちゃん!」

「私達は、もう別々の道歩んでるの!」

「…別々って…勝手に思い込んでんの姉ちゃんじゃん!」



「………………」



「姉ちゃんも本当は分かってんだろ?」



「…………………」




「…ラストチャンス…」

「…えっ…?」

「明日、朝一、そこに必ず行けよな」

「朝一?」

「絶対に!約束だからな!」



そう言うと私の部屋を出て行く。




次の日────



私は言われた通り、メモに書かれた場所へと向かう。



「朝一…って…眠…」

「…沙夜華…」



ビクッ



「えっ…?誰…?」



朝靄(あさもや)のかかった薄暗い朝。


声がし驚く。



「声も忘れたのか?沙夜華お嬢様」



ドキッ



「えっ…?…眞那斗…?」




私は去ろうとした。




グイッと引き止められ背後から抱きしめられた。




ドキン…



「ちょっ、ちょっと!眞那斗!彼女いるんでしょう?」


「違う!彼女は友達だ!誤解したまま日本に帰んなよ!」




ドキン…



「…眞那斗…」


「由宇哉が…いつも待ち伏せしてくれてたから要約時間取れて逢えたんだ…後悔したくねーし誤解したまま別れんの嫌なんだよ…」



「………………」




向き合う私達。


眞那斗は迷う事なくグイッと私の頭の後頭部を押しキスをした。



「…眞那斗…」

「…沙夜華…」



私達は再びキスを交わし角度を変え何度もキスを重ね深い色々なキスをした。



「やっと逢えたのに…今日、日本に帰るって?」

「…うん…」



両頬を優しく包み込むように触れる。



そして抱きしめた。




「沙夜華…」

「何?」

「お前にハッキリ伝えておかなきゃと思って」

「えっ…?」

「沙夜華…愛してる…」





ドキン



「眞那…」



言い終える前にキスで唇を塞がれた。




「俺と付き合って欲しい」

「…眞那斗…」


「ずっと言いたくても言えなかった…今は、お前の家政夫でもないし、一人の男と女だから。傍にはいれないけど…」


「眞那斗…うん…」




私達は再びキスをし、抱きしめ合った。









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