episode.3

児相の事務所に移ってからすぐに、私は祖母宅に一時引き取られることとなり、祖母が迎えに来ました。私は誰とも目を合わせられませんでした。それが、後悔なのか、恐怖なのか理由はわかりませんでした。でも人の目が恐ろしかった。


祖母宅に戻って、ご飯を食べて、ようやく。繋がったままの通話相手と話しました。彼は心配してくれました。そして同時に、私は別れを切り出されました。縁の別れではなく、恋人としての別れです。彼は27の生活保護で生活する男性で、当時私はその人とおつきあいしていました。恋愛感情よりも依存に近かったんだと思います。親身になって話を聞いてくれて、助けてくれて、アドバイスもくれる彼にいぞんしていました。しかし、警察の人と関わり、児相の人に彼という成人済みの相談相手がいることを私が話してしまったり、なおかつ会おうとしていたと漏らしたことから別れることになりました。辛いことにつらいことが重なって本当に苦しかった。でも仕方がない、私が引き起こしたことだったので了承しました。


こうして、私の人生最大の岐路は幕を閉じました。



私は、当時の母の行動を虐待と呼びましたが、今の私にはわかりません。しかし、母の愛を感じる機会は少なかったと思います。あの日以降1年経ってようやく少しずつ話せるように、声を聞いても過呼吸にならずにすむようになりました。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

神様。私××たいよ。 真田あゆ @ayuayu_0630

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ