呪獄道

@dahamaru

第1話

ここハ………。あぁ、やっぱりダメだったカ。

あの時、13段目で声が聞こえた時、本当は気づいてた。あれはユッキーチャンではないト。でもワタシはそれに気がつかないフリをしタ。ワタシの後ろには何がいるのカ、その得体の知れないナニカへの興味は、この無限の廊下の恐怖に勝ってしまったのだかラ。だからワタシはワザと後ろを振り返りながラ、ユッキーチャンに話しかけてしまっタ。


今になってやっとわかったヨ。アレはワタシ自身ダッタってことだネ。そして今、ワタシはあのミイラと…、ワタシだっタものと同じ状況にいル。


「もウ、出られないカ…」

そう呟いた瞬間、出ることも死ぬことも出来なくなったワタシだったものが一気に現実味を帯びてきタ。途端に心臓が激しく脈打ち始メ、全身から汗が吹き出シ、表現しがたい果てしない不安感に襲わレル。怖イ、恐ろシイ、コワイ、こわい、怖い、怖い、怖い……。ヒトリにしないデ…




あれからどのくらい時間が経っただろうか?数日な気モするし数十年な気モスル。

もう何も考えられなくなってきた頃、フト、目の前に見覚えのある姿があっタ。


ーーーーワタシダ

「あは、あははははは!」

バカだなァ、何回引っかかれば気が済むんだイ……。でも、そんな自分の運の悪さを嘆くよりも、今はただ嬉しいんダ、だってこれでまた、ヒトと一緒に居らレるんだかラ!!


「良かった。これで“死ねない無限ループ”に仲間が増えたんだね」


……きっト、この“輪廻”も脱出方法を見つけル、でも大丈夫。だっテ、“ワタシ”なんだかラ。

フシギがあればこの目で見ズにはいられなイ。あの“ワタシ”だって、きっトそう。


さア、行こうカ!


「輪廻。ずっと一緒に、居ようね」

「あはは あはは あはは」

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