第2話 取り込み
今日は予定通り、定時に帰ることができた。
この日は、少し早起きして、洗濯機を回し、洗濯物を干して出勤した。
どんなに多くても、少なくても、週の半ばだから習慣づけるようにした。
そうすることどけで、週末の仕事量が減るはずだ、週末の家事が減るはずだ、と。気持ちが軽くなることを期待していた。
その予定にあたる、ある日、帰宅して直ぐに洗濯物を取り入れた。
実のところ、洗濯物を干す、取り入れるは、あまり好きではない。楽しみを想像できないからだ。
しかしながら、その日は、洗濯物を取り入れて、夕方のニュースを見ながら畳んでいると、もう死語なのかもしれないが、夕立が降ってきた。
ニュースに気を取られてた僕は、夕立があがる寸前に、それを気づいた。
直ぐに、ニュースに気を向けられたが、とても、とても、嬉しく感じた。
洗濯物が濡れなかったから。
冷静に考えると、何が嬉しかったのか、理由が分からない。
きっと、自分で干して、自分で取り込むから、雨に濡れずに済んだことが嬉かったのだろう。
家事は奥深いです。
給料はないのに、立派なお仕事です。喜びだってあるだな。
僕は益々、家事の虜になるかもしれない。と、感じる、日になった。
これは、言い過ぎか。
終
次回、第参話 音
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます