第2話 取り込み

今日は予定通り、定時に帰ることができた。

 この日は、少し早起きして、洗濯機を回し、洗濯物を干して出勤した。

 

 どんなに多くても、少なくても、週の半ばだから習慣づけるようにした。

 

 そうすることどけで、週末の仕事量が減るはずだ、週末の家事が減るはずだ、と。気持ちが軽くなることを期待していた。

 

 その予定にあたる、ある日、帰宅して直ぐに洗濯物を取り入れた。

 

 実のところ、洗濯物を干す、取り入れるは、あまり好きではない。楽しみを想像できないからだ。

 

 しかしながら、その日は、洗濯物を取り入れて、夕方のニュースを見ながら畳んでいると、もう死語なのかもしれないが、夕立が降ってきた。

 

 ニュースに気を取られてた僕は、夕立があがる寸前に、それを気づいた。

 

 直ぐに、ニュースに気を向けられたが、とても、とても、嬉しく感じた。

 

 洗濯物が濡れなかったから。

 

 冷静に考えると、何が嬉しかったのか、理由が分からない。

 

 きっと、自分で干して、自分で取り込むから、雨に濡れずに済んだことが嬉かったのだろう。

 

 家事は奥深いです。

 給料はないのに、立派なお仕事です。喜びだってあるだな。

 

 僕は益々、家事の虜になるかもしれない。と、感じる、日になった。

 

 これは、言い過ぎか。

 

 終

 

 次回、第参話 音

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