第3話 愛は勝手にもらえるものじゃない。欲しがるものだ。(例外は認めない)

「オレも文芸部に入る!!!」


ちょっと待ってよ。

私はどうなるのよ。

分かってた。

気づいてた。

曇谷玲ウザい女』が本命なんだって、自分でも分からないくらい好きなんだって、知ってた。

私なんて所詮一夜を共にしただけ。

私が鬱陶しく喋りかけなければ、武勇伝寝た人数にカウントすらされなかった。

ひどい男。

だけどそれでも愛されたかった。

あなたの愛が欲しかった。

自分でも引くわ。

今なら演歌の一本くらい書けそう。

『誰かに盗られるくらいなら、あなたを殺していいですか』

でもね、犯罪なのよ。

私は後先考えない馬鹿なメンヘラとは違う。

合理的、理論的にあなたの愛を自分のものにしたい。

だから私は、

曇谷玲誰かに盗られるくらいなら、あなたと


「文芸部に入っていいですか」


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