第156話 マラッカ攻略戦を開始したぜ
さて、シンガポール島などのマラッカ海峡の東は俺たちが押さえ、西側はアチェ王国が、北側はジョホール王国が押さえマラッカの包囲網は完成した。
マラッカは、マレー半島の対岸のスマトラ島ともっとも近接した地点に位置し、ここを押さえることはマラッカ海峡の交通そのものを押さえることになる。
「ではそろそろマラッカの攻撃に取り掛かろうか」
「承知いたしました」
史実においては同じイスラム系のアチェ王国とジョホール王国は敵対しており、アチェ王国がオスマン帝国の後押しを受けて行った、1568年のマラッカ包囲戦ではアチェ王国は1万5千人の兵力に加えて、オスマン砲兵400人、ガレー船を含んだ船300隻に大砲200門をもちいてマラッカを攻撃したが、ポルトガルの
もっともマラッカに住んでるポルトガル人は実は1000人程度で、殆どはマレー系などの奴隷や商人で兵士には傭兵も多いのだが。
そして、アチェ王国によるマラッカ攻撃はそれ以降も続いて、その結果ポルトガルの支配を弱体化させ、モルッカ諸島からポルトガル人は追い出されて、マラッカは1641年にオランダとジョホール王国が連合してマラッカを占領し、オランダ領マラッカとなる。
だが、アチェ王国とジョホール国は現状和解していてマラッカからポルトガルを追い出すことをまずは優先している。
俺たちは大型ジャンク船20隻やガレオン船10隻などを主力として兵1万を日本から高山国・フィリピン・ブルネイ・シンガポール島経由で運びつつ、マラッカに船を進めていた。
「まずはポルトガルの船を全て撃破し、その後兵糧攻めにするぞ」
「かしこまりました」
ポルトガルの船も当然迎撃のためにでてくる。
港においたまま攻撃を受けては意味がないからな。
「敵船へ並走してまずは大砲の弾をぶち込みつつ、接舷して斬り込め!
首を取れば報奨を出すぞ!」
「おお!」
この時代の大砲は前装式で一発打てばもう一度打つために30分もかかるから、弾を撃ち込んだら、もうさっさと切り込みにかかる。
「その首貰った!」
「首を取れば酒が飲めるぞ!」
甲板に剣戟の音が響いたり断末魔の声が響いたりするがやがてそれも収まって、敵船はおおかた拿捕できた。
「しかし、ファモサ要塞か面倒だな」
「そうですなぁ……」
マラッカのポルトガル人居住区は日本の小田原城を思い起こさせる沿岸防備のために建造されたマラッカのファモサ要塞によって防備が固められている。
別名サンチャゴ砦、構造的にはシンプルだがかなり堅牢で、東洋一堅固な砦とすらいわれ、マラッカ海峡から攻め込んでくる外敵の侵入を防ぐため、司令本部を含むセントポールの丘の周囲をグルリと囲む西側と南側は海、北西はマラッカ川、その他は堀を用いて其の内側に高さ5メートルの城壁がめぐらされた広大な城塞で、オランダの東インド会社もそのまま要塞を利用したくらいだ。
マラッカ川を渡った西側の商人居住区などはそこまで厳重ではないがな。
マラッカのような中継地としての港は、輸出用の特産物を産する後背地を持たないばかりか、その町を存続させていくために不可欠な食糧や燃料ですら外部輸入に頼ることが多い。
しかしマラッカはマラッカ川の河口に面しており、北側に広い野原と良い水がある広い場所を備えている。
「まずは北側の水田や畑を焼かねばならぬかな」
「そうですな。
まずはあちらさんが水や食べ物を手に入れられぬようにせなばなりますまい」
俺は兵士をマラッカの東側から上陸させて、まずはマラッカの北部の水田や畑に油をまいて火をかけさせた。
「ひゃっはー燃えろ燃えろー」
マラッカの回りの水田・畑・牧場などを焼き尽くしたら、後は囲んで締め上げつつ、西側の商人からポルトガル人よりも高値で米などを買い入れ、塀の中に兵士たちの糞尿を詰め込んだつぼを投げ込むことも忘れず行う。
マラッカ川を東から西に渡る橋は当然燃やす。
「さて後は根比べかな」
ポルトガル人に従わされてるだけのマレー人奴隷は可愛そうだが、ポルトガル人だけを殺して、マレー人などの奴隷だけを助けるというのも難しいしな。
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