第四章 石を拾ったのは、いつか城を作るため

6フィート下のあなたへ

私はなんども繰り返した。


私、ほんとうは気付いているの

ほら、貴方がいったこと


あなたの事を思うと

世界がぼうっとするから

忘れてたんだけど


貴方が見たかったこと

貴方が聞きたかったこと

それを想像して

気持ちを焦がしながら

でも貴方のこころには触れようとしなかった


きっと、私をかたちつくるその全てが、とけたとき

私の、私を創る鎖がほどけた時、

その時になっても、全部言えるなんて思わないけど


それでも、ちゃんといえばよかったんだ。


口にだして、壁に書いて、待ち合わせしましょう。

私じゃない私、貴方じゃない君になっても


いまからでも、あなたにも伝えられるかな?


そのためなら


なんども

なんどだって、いってあげられる

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