太陽の子


「気ぃ~持ちイィ~~~~~」

マアナのステッキが荒れ狂う波の上を滑るように奔る。


「クーちゃん、すっごーーい」

海とは違った初めての空の感覚に、心の底から元気と勇気が湧いてくる。



いくつもの高波の隙間をブゥ~~~~ンと旋回し、

あと2000m



打ち付ける雨も、うねる波も、ビューンと撥ね退けて、

あと500m



嵐に怯える子供の下へ、

あと、、、10m





「大丈夫だよ!」





子供をキャッチし、ココで急上昇!!

「うぉほーーーーーーーーーーーーーーーーぃ!!!!!」



雨を蹴散らし飛沫の軌跡を描いて、

雲を目指して、

天を目指して、



マアナは昇って行った。


まだ見ぬ大空を目指して、

その満面の笑顔と共に、、、



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