30話 真夜中の自己嫌悪
睡眠薬を飲んでも考え事が止まらなくて眠れない夜が多い。過去の失敗や後悔が止まらない。考えたってどうしようもないことを考えてしまう。暗い部屋で目を閉じると、怖い人の顔や怖い映像が見える。
死んだ方が世のため人のためになる。頻繁にそう思う。
特に真夜中は自己嫌悪がひどい。よく腕をタバコの火で焼く。タバコの火は900℃らしい。自傷行為が常習化した人間の10年以内の自殺率は、そうじゃない人の数百倍なんだって。知らねーよ、そんなの。俺は生きたいんだ。
自分を罰することで俺は自分を正当化して、誰かに許されたいと思っている。俺自身が俺を許せないから自傷する。体が痛いと安心するのは、きっと自分のことが嫌いだからだ。
痛みでしか自己肯定できない。
自分を傷付ける人は他人も傷付ける。
だから俺には孤独が1番合ってる。他人を傷付けるのは怖い。他人を傷付けることで自分も傷付くからだ。
激鬱の症状が出ていた時は、苦しくて仕方なく、よく自分の体を痛めつけた。
自分の弱さを曝け出して同情を欲しがるような人間になりたくないから、俺は自分のクズっぷりをあえて沢山書くようにしている。
同情は必要ない。思いきり見下してくれ。殴ってくれ。人間は自分より下の人間を見ると安心するものだが、俺は俺以下の人間なんて見たことが無い。視野が狭いのかもしれない。
昨日の夜、俺はテレビで日本シリーズを見ていた。色んな物事への関心を失ったが野球はよく見る。オリックスが優勝し、今年のプロ野球も全て終わってしまった。
いつか全ての悲しみは終わる。
生きてるのが嫌になって、何度死のうとしても、死ねなかった。この世に神のような存在がいるのだとしたら、俺はそいつを恨む。神は生命を作るだけ作っておいて笑いながら人間達を睥睨している。というイメージが俺の中で勝手にある。
俺がこうして文を書くことが誰かのためになっているとは思わないが、こういう人間もいるんだな程度に思ってもらえたら良いと思う。眠れない夜の単なる暇潰しに書いている。
俺は割と特殊というか、有体に言ってしまえば社会的弱者である。精神障害者の認定を受けて、障害者手帳と障害年金を貰っている。
昔から諸々諦めている。
救いは死だけ。
何回同じこと書けば気が済むんだ。ふらふらと不安定な場所にいる。
ただ、ぬるい絶望感の中にいる。毎日暖かいベッドの中で横になれるだけで幸せだと思え。堕落が許される生活に甘んじておきながら死にたいだなんて贅沢な奴だ。俺はもっと無理しなきゃいけない。
生かされてることに罪悪感を覚える。
最近は笑うことも泣くことも無くなった。
死なないように飯を食って排泄してる。矛盾。死にたいのに飯を炊く。
◆
韓国で154人が圧死した事故が怖すぎる。ネットを徘徊してたらたまたまツイッターの動画を見てしまったのだが、断末魔が本当に聞いてて苦しかった。あまりにも痛ましい。しかも犠牲者のほとんどが10代から20代の若者だという。ご冥福を祈る。
もうハロウィンなんてやめよう……
家にいるのが1番安全だ。
1人でうじうじ色んなことを考える余裕があるだけ俺は恵まれている。本来俺はホームレスになってもおかしくない人間だ。
災害や人災で非業の死を遂げる人は沢山いる。俺は軽々しく死にたいなんて言っちゃ駄目だなと感じました。
息を吐くかのように死を願う。そういう自分の浅ましさも含めて俺は自己嫌悪している。俺は結局は自分の苦痛しか頭に無い。
あの動画が頭から離れない。少し吐き気がする。
夜中3時になっても全く眠れない。
いや、眠る気にならないと言うのが正しい。なんだか今日は寝たくない。考え事ばかりしている。
しょうもないことを考えてれば割と早めに入眠できるのだが、今夜はそういう気分ではない。このまま朝を迎えるだろう。
◆
ユーチューブで韓国の事故についてのニュース動画があったから見た。コメント欄で、人の死を馬鹿にしたり茶化したりするコメントがあって、俺は辟易した。
俺が言えたことじゃないが、顔も名前も秘匿されたインターネットやSNSには酷い書き込みが多い。
◆
俺って確実にかなり馬鹿だと思う。
人類の底辺という自覚は常に持っているが、それにしても失態が多すぎる。
酒とタバコで自分から体調悪くしに行ってるのもアホだし、酔った勢いで他人に絡みに行くのもアホだし、底辺の分際で性欲を持つのもアホだ。
◆
深夜の四時になった。俺は無音でテレビをつけて音楽聴きながらニュースを見ていたが、1分くらいで消した。
どうでもいい話だが、俺は横向きになって胎児の姿勢でいつも寝ている。仰向けだと落ち着かない。
◆
朝の5時になった。結局一睡もせずに朝を迎えた。
愚かだ。
◆
朝になってやっと数時間眠れた。
夢を見た。夢の中でも酒を飲んでタバコを吸っていた。
金を集中的に貯めたいと思っている。世界一周はハードルが高いから日本一周したい。
バックパッカーに憧れがある。バックパッカーとは低予算で放浪する人のことを指す。どこか遠くに行きたい。縛られるものも何も無いし。身軽なんだ。もうアパートから見える世界は充分だ。
どっか行きたい。
実際は近所の綺麗な花畑に行くくらいが限界なんだけど。。
精神的には世界を旅して回ってみたい。
俺は何も背負ってないからこそ、何でもできる。
まずは日本のどっかに1人で旅行してみたい。
金を貯めないといけない。
反省や内省ができるから、俺はまだ完全には人間として終わってない。
世の中に言いたいことはありません。俺は俺を操作するだけで精一杯だ。
ネット上に、人生をオープンワールドゲームに例えている人がいた。俺はオープンワールドゲームは苦手だ。世界がどこまでも広がっていて、「これをしろ」という指示も無いから、何をすればいいのか分からない。
つまり俺には主体性が無いということ。
俺はもっと自分の人生をちゃんと生きてみたい。世界を放浪して、全てを無くしてみたい。多分叶わない。
次回に続く
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