第22話海岸線の恋の物語

 バイクに乗った。ハーレーダビットソン。

 俺は、越えていく。憧れの国まで、疾走するルート69。

 野蛮なジェノサイダーが、運転している。

 そして、背中には、サニー。

 俺は、疾走する風の中で、こう歌う。

「夢が、海岸線に消えるとき、本当のビートがやってくる」

 ジェノサイドの、らりった、幸福論。

 背中で抱きしめるサニー。

 俺はバイクのエンジン音が唸りながら、どんどんぶっ飛ばしていく。

 ドン、ドン、ドーン!

 サニーは俺の背中で、俺の背中にキスをする。

 望郷が、恋しい歌が、サニーが歌う、望郷の声、しかし、俺の耳には届かない。

 ただ、塊のようになった恋心が、回転する車輪を加速させる。

「ひゃっほー! ドンドン行くぜ!」

 俺は、叫ぶ。

 すると、青いアルルカンが、こう唱和する。

「漫才師にでもなりてえぜ!」 

 俺の殺してきたのは、女達だ。

 そう、ガールをジェノサイドして、精子をぶっかけた。

 ピルを飲ませて、中に出した。

 俺は、今、乗っている。後ろのサニーがこう叫んだ。

「ふううううううう!」

 そして、ルート69を駆け抜けていった。

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