飛んで火に入るクズの夏



ど、ど、ど、ど、ど、どうしよぉ〜!!!




私、篠原涼子18歳は今、

史上最大の危機を迎えている。



私達は末の妹の一言でナンパされた彼、

佐藤優君の泊まっている旅館に遊びに来たんだ。


そしてなし崩し的に泊まることになってしまったのだが、問題はそこからだ。


い、い、今...。

そ、その、隣の布団で...その...


末の妹の優香と、優君が...その、あの...



せ、せ、せ、せっくすしてるんだ...。



◇◇◇



ど、ど、ど、ど、ど、どうしよぉ〜!!!




私、篠原美沙16歳は今、

史上最大の危機を迎えているの。



私達は妹の優香の一言でナンパされた彼、

佐藤優君の泊まっている旅館に遊びに来たわ。


そしてなし崩し的に泊まることになったのだけど、問題はそこからよ。


い、い、今...。

そ、その、隣の布団で...その...


妹の優香と、優君が...その、あの...



せ、せ、せ、せっくすしてるの...。



◇◇◇



ど、ど、ど、ど、ど、どうしよぉ〜!!!



私、篠原優香14歳は今、

史上最大の危機を迎えているんだよ!



私達は私の一言でナンパされた彼、

佐藤優さんの泊まっている旅館に遊びに来たの!


そしてなし崩し的に泊まることにしたんだけどね、問題はそこからなの!


い、い、今...。

そ、その、優さんと...その...


わ、私と、優さんが...その、あの...



せ、せ、せ、せっくすしてるの...!



◇◇◇



あぁ、どうしてこうなったんだっけか──


目線を下に向けると、寝巻きをはだけさせ、涙目で切なそうに、必死に声を押し殺しながらもこちらを見上げる優香ちゃんがいる。



...うん。

どこから話そうか...。



そうだな、優香ちゃんの一言で、俺が3人を宿に迎え入れることになったところからにしようか。


「な、なに言ってるのよ優香!」


「そうよ、いくらなんでも...」


「え〜。でも私ぃ、あの旅館行ってみたいし〜。ここだと周囲の視線もあって不便じゃないですか〜?」



その一言でハッとなる俺達。

柄にもなく緊張していた俺は、周囲に全く気を配れていなかったのだが──



「ね、あの人、モデルの──」


「えぇ?やっぱり?」


「あの子達誰だろう?」


「モデル仲間じゃない?みんな可愛いし」


「ナンパだったりして──」


「ええ!?イメージ変わる〜」



ま、まずい。まずすぎる。

時を同じくして優香ちゃんを除いた2人も周囲の視線に気付く。


「なぁ、お前誰タイプ?」


「俺はあの巨乳ちゃんだな。たまんねえ」


「おい、声かけようぜ」


「男連れだぜ?」


「ばか、1:3だぞ?むしろ男2人合流しやすいだろ?」



「「「あ、あの!」」」


「「「あ、お先に!」」」


「「「......」」」


「俺の旅館行きませんか?できれば今すぐ」


「「はい!今すぐに!」」



そうして俺たちは逃げるように俺の泊まる旅館に向かったんだ。

冷静に考えると別に俺の泊まる旅館じゃなくても移動すればよかったのだが、慌ててそれどころじゃなかったんだ。



そして俺の部屋に案内すると──



「わぁ!すごいです〜!温泉入りたいです!優さん、私泊まってもいいですか?」



優香ちゃんがぐいぐいきたのだ。


他2人は流石に慌てていたが、優香ちゃんが譲らなく、中学生の妹を1人残すことも出来ずなし崩し的に3人とも泊まることになったのだ。



あぁ、一応カイさんに確認を取ってもらい、

快く許可してもらった。


「やるわね」


「やるな」


綺麗どころを3人も捕まえてきたことで

香織さんとカイさんに物凄くにやにやされたのが正直ちょっとうざかったのは秘密だ。



そうして時が過ぎ、就寝時間になった時、

並びは俺が一番端、窓際に布団を敷いて、

そこから距離を少し空けて俺側から

美沙ちゃん、優香ちゃん、涼子さん

の並びで眠ることになったのだが、ここからが問題だ。


「優さん、まだ起きてますか?」


「ん、起きてるよ」


「あの、少し相談があって...」


「どうしたの?」


「あの...私と一緒に寝てくれませんか?」


「え?」



電気を消して少し、優香ちゃんに同衾を誘われたのだ。

確かに湯上がりに軽くはだけさせたり、俺を誘惑してきてるような感じはしていた。

この3人に対しては何故か若干ウブになってしまっている俺は我ながら情けないが照れもした。

ちなみに俺が結局手を出さずに寝ようとした原因がそれ、ウブになってしまったことだ。


そんな俺をニコニコと見ていた優香ちゃんは、小悪魔という言葉がふさわしかったと思う。

だから多分これも揶揄っているだけで、

俺に手を出されるとは思っていなさそうな雰囲気も感じる。



──あぁ、わかっている。

この3人に出会ってからいまいち調子が出ず、

ウブな童貞っぽい対応をしてしまっていた俺が悪かった。

この妖艶な小悪魔...いや、メスガキを図に乗らせてしまったのは俺のせいなのは認めよう。


だがこの瞬間、俺のプライドが照れをぶっちぎった。



「わかった。寝ようか」


「えっ?...(思ったよりあっさり...)」


「ん?」


「い、いえ、じゃあこっちきてください!

えへへ、抱きついちゃおっ」


「優香ちゃん...」


「え〜?なんですかぁ?優さん?♡」


2人で優香ちゃんの布団に入ってすぐ、優香ちゃんが胸を押し付けてきた。

間違いなく本人は、


「う、うわぁ、当たってるよぉ〜」

「当ててるんですよぉ?うりうり♪」


なんて流れを想定しているのだろう。



──だから俺は優香ちゃんを蹂躙した。



優香ちゃんと致している時に気付いていたが、まぁ当たり前の話だが左右の2人は起きていた。

もぞもぞと布団が擦れる音と、押し殺しているが漏れてしまっている荒い息が聞こえてきている。



この時、俺は完全にスイッチが入っていた。


ぶっちゃけ下手したら

一目惚れしていたのかもしれない3人だ。

柄にもなく緊張して、手が出せなくて──

正直言って、付き合いたいとすら思っていたと思う。

この俺が、だ。

ある種の神聖視をしてしまったんだと思う。

原因不明だが完全に臆していた。


でもこうして優香ちゃん...いや生意気なメスガキを躾けて目が覚めた。



やっぱり恋するなんて嵐じゃない。優じゃない。俺じゃない。柄じゃない。俺にはそんな資格はない。



目が覚めて、覚悟が決まり、そしてスイッチが入っている。

そして左右には興奮しているいい女が2人。



──もう俺のやることは決まっていた。




────────────────────



なんか佐藤君の言い方が悪すぎてレ○プみたいになってるけどちゃんと合意です(笑)



気分転換に新作公開してます。



幼馴染彼女を寝取られたけどぶっちゃけ俺も浮気してるから怒るに怒れない件


https://kakuyomu.jp/works/16817330649718975617


安定のクズ主人公ですが、

こちらは登場人物全員クズです。

よかったらお読みください!



───


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