第1ステージ 【1人殺さないと出られない部屋】
俺たちの作戦会議が終わったところでモニター越しにゲームマスターが第1回目のゲームのルールを告げる。
「第1ステージは【誰か1人殺さないと出られない部屋】です。
その部屋に用意された箱の中に入っている武器を使って、今から殺し合いをしてもらいます。
1人死んだ時点で、第2ステージへの扉のロックが開きます。
タイムリミットを過ぎると部屋が爆破され全滅です。
せいぜい楽しく殺し合ってくださいねえ!」
モニターの映像がタイマーへと切り替わる。制限時間は残り5分といったところだ。
な、何て性格の悪いデスゲームなんだ。俺達はつい先程、一致団結したばかりだというのに、こんな形で揺さぶってくるだなんて。
連中は友情を弄ぶことしか考えていないのか。
俺が思うにこのゲームの主催者は、ものすごく性格が悪い。おそらくまともな青春時代を過ごせなかったかわいそうな奴なのであろう。
心なしかモニター越しにゲームマスターの口元が歪んだ気がした。
まさか!こいつら俺が寝ている間に脳波を読み取る装置を植え付けたのか!?
(それなら俺にも考えがあるぞ)
(うんちおぺにすおちんぽちんぽ!うんちおぺにすおちんぽちんぽ!)
俺は心の名で卑猥な言葉を繰り返した。どうだ!もし脳内盗聴していたらこれで動揺するはずだ!
しかしゲームマスターの表情は変わらない。
クソッ!!……勘違いか。
そんな事を考えていると、アルト達が口を開いた。
「ふむ、モヘジ、ここはお前の超能力を試してみないか?」
「確かにやってみる価値はあル」
「同意でござる」
「う゛う゛う゛う゛う゛う゛」
こいつら何言ってるんだ?
さっきの設定をまだ引きずるのか。もうそんな余裕はないんだよ。全滅のタイムリミットが迫っているんだよ!
しかし、彼らは俺に期待の目を向けてくる。
ええいままよ!
俺は意識を集中してドアに向かった。
「はぁっ!」
ガゴン、扉が開く音がした。
「えっ?」
(あ、開いた)
「流石だな!モヘジ!」
「お、おう」
俺たちはハイタッチを交わして次のステージへと進むのであった。
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