第11話 「召喚魔法」の使い手の情報

 ちなみに僕は、得意不得意もない器用貧乏な感じだ。


「ここの部分は…ふむ、汚れの識別かな。ここがそれで、分離…そのまま浄化部分かな。それで、ここがいらない部分かな…。」


 そこから集中して改良するまではそこまで時間がかからなかった。


 …………1時間後


「うん。これくらいでいいかな。」


 僕の手元の紙には元の2割くらい縮小された【浄化】の魔法陣があった。


「ほう、それが改良型の【浄化】か。」


 と、背後に「ボス」がいた。


「ふーむ。汎用性を削って自分型に改良したってところか。ははっ、よくやるわ。お前さんは。」


 ちなみに、僕に魔法陣の読み方や改良の仕方などを教えたのはこの「ボス」だ。


「あぁ。皆が使えるようにしてあるのはいいのだが、魔力変換効率は自分用にカスタムした方が使いやすい。それで、何の用だ?」


「あぁ、お前さんが言っていた「召喚魔法」の手掛かりと、使い手の情報を手に入れてな。」


 「ボス」には「召喚魔法」の情報を追ってもらっていた。


「ふむ。それで?」


「Bランク冒険者パーティー『TPW』とかいう連中が情報を持っているらしい。」


「ほう?Bランクで「召喚魔法」の情報を持っていると?」


「召喚魔法」の使い手になれば研究者やSランクの冒険者になったりなど、有名人になったりする。国に利用されるなどはあるが、ほとんどのこの世界の住人は隠さずに大っぴらに発表するのが基本だ。


「なるほど。わかった。情報は助かる。」


「おう。そろそろ夜だから、明日に備えて寝とけよ。」


「あぁ。」

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転生特典の強いスキルはいらないので感情抑制だけしてください そこらにいるウナギ @rein04

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