第9話 『DBK』のいつも。

 階段を下りた先の空間は、だだっ広い空間になっている。元々はこんな空間はなかったのだが、ボスが伝手を使って作ったらしい。常駐型の魔法が新鮮な空気を送り込んでいて、地下でも酸欠の心配はない。


「んー。とりあえず素振りからかな。」


 僕は壁に立てかけてある短剣を手にすると、素振りを始めた。

 体感時間で10分程度素振りをして、体を温めていると、コツコツと階段を下りてくる足音が聞こえた。手を止めてからそちらを見ると黒色のドレスのようなものを着ている女性が来た。


「やぁ。「コープス」。君がここに来るなんて珍しいじゃないか。」


「ふん。どこかのお人形さんが馬鹿な事やらないかって、ボスにね。」


「私は人形であって狂犬ではない。ボスにもやり過ぎないようにと命令されている。」


「はん。どうだか。」


「本当だ。体を動かしてからのほうが魔法の改良は成功しやすいからな。」


「ふん。ならいいのよ。」


 というと、彼女は上階に引き返していった。それだけのために様子を見に来たのだろうか?


「まぁ、いいか。」


 今日はどの魔法を改良してみようか。

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