第7話 いつもの日常3
「それよか、さっさと帰ろうぜ。酒を飲みてぇ。」
「はいはい。」
僕は手早く道具を所定の場所に片付けると、クリュスと別れた。
「それじゃあ、またいつか。」
「くたばるんじゃねぇぞ。まぁ、くたばりそうもないがな。お前さんは。」
いつもの言葉を交わしてから帰路につく。それがいつもの日常。
クリュスが知っていることは。
クリュスや僕を雇っている貴族からは、そこらにいるスラム街の子供とでも思っているのだろう。実際に、僕の住処はこの町のスラム街の中にある。だが、僕の住処にはある秘密がある。
いつものように戻ってきた後に、隠し階段をくだっていく。そこには。
「お、来たか。小僧。」
「はい。ボス。」
大柄な人物が声をかけてきた。
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