理解のある彼くんが捨てられる理由
まず言葉だけで判断してほしくないので「理解のある彼くん」の定義を少しだけ広げたいと思います。
この言葉だと男性だけというイメージを持たれそうですが、実はよくありがちな「クズ男に振り回される女性」も構図としてはかなり理解のある彼くんに近いです。
要は「相手の態度や暴力を頑張って受け入れようとしている人」ということですからね。
別に「生きづらい女性=クズ男」ではないのですが、あくまでその相手の心持ちとしては同じようなものだということです。
そういうわけでここから先、便宜上「理解のある彼くん」という言葉を使いますが、男女関係ないことだと思って読み進めていただけると幸いです。
そう考えるとなんとなく理解のある彼くんが「捨てる側ではない」ということも分かるんじゃないでしょうか。
言ってしまえば理解のある彼くんもまた、生きづらい彼女に依存してしまっているわけです。
ただその状態だと共依存の状態であって、捨てられることにはなりませんよね。
共依存しているなら一生共依存し続けるか心中するか、二つに一つだろ!と思われるかもしれません。
そこが実は大きな落とし穴というか、恐らく「理解のある彼くん」たち全員が誤解しているところなのではないかと思います。
もちろん僕も完全に誤解しておりました。
まず一つに、そもそも「生きづらい人」は浮気性であることが多いのです。最近も某元アイドルとかが「寂しくて不倫しました」みたいなこと言ってましたけど、まさにそのメンタリティ。自己肯定感がないとできるだけ多くの愛を受けたくなり、浮気や不倫に走りやすいのです。モラハラ夫も割と不倫しがちですよね。
それからもう一つの理由なのですが、ここから一瞬、勉強中の心理学のお話をさせていただきます。
心理学の世界には「発達段階説」という理論があります。
あくまで1理論でしかないのですが、ここでは一旦この理論を「正」として扱います。
ざっくり言うと人間の心は段階的に成長していって、今いる段階をクリアしないと次の段階に行けないという理論です(ちなみに発達障害の場合は例外)
で、その一番最初の段階というのが「世界に対する基本的信頼」です。
この段階をうまく超えられた人というのは「よく分からんけど世界は私を認めてくれている」という無意識な自己肯定ができあがっています。
逆に言えば超えられなければ「よく分からんけど世界が私を認めてくれていない」という典型的な精神疾患の症状に似た状態に陥ります。
この発達段階は親とのスキンシップ(泣いたらすぐだっこする、四六時中一緒にいる、など)でクリアできるとされており、心理学用語で「愛着」とも呼ばれているところです。
クリアできなかった親に愛情がないとは口が裂けても言いませんが、何かしらの理由でこの発達段階が超えられなかった人たちというのは自己肯定感がなく、精神疾患に陥りやすくなってしまうのです。
で、実は発達段階というのは後からでも超えることはできます。
なので赤ちゃんの時の段階を大人になってから超えることもあれば、思春期の段階を老人になってから超えることも一応は可能です。
つまり何が言えるかというと、仮に最初の発達段階を超えられていないことが生きづらさの原因だった場合、理解ある彼くんが「親代わり」となって成長したり症状が改善する可能性がある、ということなのです。
……さて、勘が鋭いあなたはもう気付いているかもしれません。
生きづらい人と理解のある彼くんは共依存だと言いましたが、生きづらい人側の症状がある程度治まったとしたら……。
そう、むしろ理解のある彼くん→生きづらい人への依存だけになってしまい、一気に「捨てられる側」へと転落してしまうのです。
これはある意味必然的なことで、むしろ生きづらい人のゴールはそこにあるわけです。
定型発達の子供が反抗期で親離れするように、症状が和らいだ生きづらい人はさっさと「理解のある彼くん」を捨てて次のステップへと進もうとします。
理解のある彼くん(彼女さん)諸君に改めて言いますが、「俺/私だけが相手を救ってあげられる」というのは大きな間違いです。
僕は身をもってそれを体験してしまいました。
ということで小難しい話をしましたが、理論的な話ではよく分からないですよね。
皆さん、気になってるでしょ。僕がどんな「理解のある彼くん」だったのか……。
え?興味ない?
そんなこと言わないでさ。
僕が体験した三年半の出来事をできるだけ詳細に書くから、笑ってもいいから同じ轍を踏まないようにしてくださいよ。
頼みましたからね。
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