第108話 ふざけるのも大概にしろと言いたい


「……お前は何を言っているんだ? 大会のルールだと本気を出せない? 正気か? サーシャもお前と同じ事を言っているのだが、その大会は恐らく高等部最後の戦いの事を言っているのだとは思うがその高等部の試合は宮廷魔術師が各選手の安全の為に一定のダメージを超えると軽減する防御壁をかけられているんだぞ? いくらレンブラントが強力な魔術を仕えようと宮廷魔術師がかけた魔術によってダメージは軽減され、攻撃をされた側は規定のダメージを超えてしまった為負けが確定するだけだろう? そして、それ程の魔術を行使できるのであれば何故そうしなかった? 結局お前たちが言っている事はっ!そして先ほどのダークエルフもっ!! 何バカな事を言ってやがるっ!! 自分の『そうであってほしい』という願望に縋って何も見えていないのはお前たちのほうではないかっ!!」


 もし本当にレンブラントがこいらの言う通りの威力がある魔術を行使できるというのであれば何故あの最後の試合、決勝戦でそうしなかったのだ。


 それはしなかったのではなくできなかったからに他ならないではないか。


 何が『レンブラントが本気を出したら死んでしまうから試合形式では本気を出すことが出来ず本来の力の半分も出せない』だ。


 ふざけるのも大概にしろと言いたい。


「そこのあなた、サーシャさんから聞いておりましたが、やはり気持ちの悪いお方ですわね」

「あ? そういうお前は誰だよっ!?」

「私? 私はレンブラント様の弟子であり、そして第四王女のヴィクトリアですわっ!! そして、返す刀で申し訳ないのですが、そういうあなたこそ『そうであってほしい』と思っているからこそ『レンブラントは皆が言うように威力の高い魔術を行使できないからこそ俺との試合でもそんな魔術は使えなかった』とでも思っているのではなくて?」

「なるほど……しかしヴィクトリア様。 あの試合で使わない事こそがレンブラントがそのような魔術を行使する事ができないという何よりもの証拠ではないでしょうか? もしあなた方がそう言うようにそのような魔術を行使できたのであれば、とっくの昔に行使していたでしょう? それをしなかったという事は、結局レンブラントはそのような魔術を行使できないという証明では?」

「…………どこまで小さい男ですわね。 それではいつになってもレンブラント様に追いつけない訳ですわ。 まぁそう思うのも良いでしょう。 どうせ今からどちらの言い分が正しいのか目の前で証明されますわ。 そしてレンブラント様の実力をその両の眼を見開いて見れば良いですわ」


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あけましておめでとうございます!(*'▽')ノ

今年もよろしくお願いします(*‘ω‘ *)ノ



あと気が付いたら百話超えてました(*‘ω‘ *)いえい

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