第2話

「来たーー!!某日本の顔ぐらい有名でおしゃんな駅〜!!」


よ〜し着いた。俺はしっかり胡桃をここまで送り届けた。あぁ、今日もう暑い、溶けりゅう…溶けちゃうぅ…もうおじさんだよ。日陰に直行して壁かなんかに一刻も早くもたれかかりたいよ。あわよくばあったら椅子に座りたいよ。


「お兄、確かに今日は暑いけど、それにしても、なんか…急に老けすぎやない…?」

俺の顔…暑さで老けすぎてんのかな…胡桃の顔が引く引かないではなく、もう心配のそれなんだが…


「胡桃、お兄ちゃんなぁ、もう若くないんだ…なんか、もう、この暑さへの耐性で…わかっちゃったんだ…身体の衰え、人体システムの劣化がとても著しいって…」


だめだ、まじで早く日陰に行ってあわよくば座って更にあわよくばキンキンのビール飲みたい…うん、めっちゃ飲みたい…。


「お兄、一応まだ24だよね…?それは平均的な人類の寿命ではめちゃめちゃ若いんだよ…?」


「胡桃ぃ…お前も…うん、あれだ、三年後とかその辺りになると…わかりたくなくても、わかるよ……わかってしまうんだよ…。」


「……あ、そう…。お兄…あんま無理せんといてね…もしあれやったら、用事済んだら日陰行こな…。」


「わかった。まじ感謝。すぐ行く。お兄ちゃんほんとすぐ行っちゃう。」


俺は日陰行く、と言う言葉だけを聞き取り、日陰に向かって歩き出す。これが俺の生きる道なのだッ!


「おいお兄、まだ用事済んどらん。それやってからじゃないと一生この太陽光の下で蒸発させんぞ。」


「ヒィッ!」

なんかもう暑すぎて普通の反応ができない。なんか対妹なのに怯えちゃったよ。


「だいじょーぶ。すぐ終わるから。」


「ハイッ!私は何をすればッ!!」


もうどうにかしてでも早く終わらせて日陰で座ってビール飲みたいがためだけに俺はめちゃめちゃ素直なオペレーターと化した。もうプライドとかその辺は命には替えられんよ。マジで!


「そやなぁ…お兄!もっとこっち来て。」


………ん?


いや、あの…既に駅の前の太陽と、このクソみたいな暑さがさんさんと無限の熱源レーザーミサイルのように降り注ぐ広場で、俺とあなたは真横にいるんだけども…?普通に恋人とかが歩くときの間隔ともう既にほぼ同じだよ…?なんなら10度ぐらい肘曲げたら手をつなげるくらいものすごく近いけど…?


「いや、もう既に近いと思うんだが。」


「お兄、やっぱアホやんな…。」


胡桃の顔がもう心配からもうただの引いてる顔になった。


「それは重々承知済みだ。すまん。アホだからか、これ以上近づく意図がわからん。簡潔に教えてくれ。」


…いやだって、わからないんだからさぁ、聞かなきゃ仕方ねえじゃんかさぁ…


「あの、これあれやで…?ただ駅のおしゃれな建物をバックに二人で写真撮るからこっち寄ってくれやなカメラ入れへんってだけやで…?」


「……あ、そういうやつね。」


「うん、そういうやつよ。外で今以上に近づく時なんてそんな時ぐらいしかないわ。」


「…それは、多分そうだな…俺は人と写真はあんまり撮らなかったから、知らなかった。うん、すまん。」


「ま、わかったんなら早う撮るで、うちもそろそろ暑うて日陰行きたなってきたし。ほいお兄こっち。」


パシャ

胡桃のスマホのシャッター音が鳴った。多分これで撮れたんだろう。よし!


「げ、お兄…表情固すぎ…仏頂面どころじゃないで…これはもう…なんか…整形の手術失敗して顔が動かなくなりました並の固さやで…」


「あ………」


胡桃………


お兄ちゃん緊張しいで、すまん。


「ま、ええわ、昔からお兄との写真なんかどのアルバム見てもこんなんやし。」


助かった…


「胡桃、なんかごめんな。」


「ええよええよ、なんやけど、もうそこは期待してないから。」


期待してない……だと……


胡桃、これからお兄ちゃん、スマホ自撮りでめちゃめちゃ特訓するね…。


「さ、お兄、日陰はよ行かなこの天然サウナに置いてくで。」


「あぁっ!行きますっ!行きますともぉっ!日陰っ!どんどん付いていきますともぉっ!!」


もう暑さでやられてるけど、多分正常な会話すらできてない気がする。


「まあとりあえず日陰やけど、お兄まだ動ける?」


「おーーーん…」


今、日陰にはいるが、さっきまでの暑さでもう、なんか、頭が機能しない。例えるなら…あれだ…完成したように見せかけて欠陥を抱えたまま世に販売され、爆発的に売れたあの世界的に有名なゲーム機の動作不良後並みに頭が機能しない。あいつで言うGPU用グリス…俺もそういうのをビール飲んで塗り直したい…


「・・・ま、まぁちょっと休憩ってことにしよ。お兄なんか…バテ過ぎて…最早外見だけ形保って、中身はもう溶けてんのかレベルやから。」


「あぁ、そうしてくれぇ、頼むぅ………あー、後、胡桃、近くにコンビニとか…キンキンの飲みもの買えるとこ…あるかな…」

もう、なんかギリギリ限界超えそうで超えないけど超えたらもう意識なさそうみたいな意識で聞いた。


「え、お兄、なんでこの日陰来たん?」


なんでかわからないが、胡桃はすごく疑念を抱いた顔をする。


「んぁ?それは日陰だからだよ。」


「お兄が今もたれてる所、後ろ見てみ?」


「お、おう。」


俺はもうヘトヘトながらもゆっくり後ろに振り向く。


「………あっれぇー、胡桃さん、僕幻覚が見えるのかなー、今心から一番求めてる最高の缶がキンキンの状態で存在する神が創りし煩悩と娯楽を取り扱う外気からの救世主、コンビニが見えるんだけど。」


そう、コンビニである。ビール売ってんじゃん。飲みてえ、もう飲みてえよ。正直もうこっちは喉がカラカラしてるんだ。赤ちゃんを泣き止ませるおもちゃの音以上にカラッカラしてるんだ。


「お兄、幻覚やないし、そんなめんどくさい言い方せんでも、普通にコンビニやで。ってお兄!置いてくな!」


胡桃がまだなんか言うてた気がするけど、コンビニって確証が得れたらもうそれは酒コーナーに直行でしょ。飲むんじゃ俺は。


酒コーナーの前で、俺は血眼になって銀色のキンキンに冷えた缶を探す。


「お、これこれ。」


見つけて手に取ろうとした。それだけだった。


「お兄。今日は電車やから問題はないけど、なんか飲まん方がいい気がするし、普通に真っ昼間からアルコール入ってる人の隣歩きとうないから、ジュースとかその辺でお願い。」


あの、胡桃の顔と目つきが今日一冷たいです。多分マジなんでしょう。まあ妹の願いならとりあえず聞いとくか。


「・・・わかった。まあ、あれよ、こんなとこでベロベロに酔ったらあかんしな!やめとくわ!」


まあ、一口飲んだら最後まで止まらないし、酔ったら酔ったで記憶ないし…そんなキモそうなアレを、この大衆の前で晒したくはないからな…


よし、そうなったら普通の飲み物買うぜ!!


「ありがとうございましたー」


買い物を済ませ、コンビニを後にする。


ふっふっふっ、これで俺の今日の熱中症フラグは全て解決したと言っても過言ではない!これからは夏に勝てるこの俺の時代だ!はーっはっはっはっ!!


「お兄、にやけすぎて、めっちゃキモいで。」


胡桃も出てきた。胡桃にもこのきっつい暑さを強引に支配した俺という存在の素晴らしさを伝えねば!


「ふっふっふっ、聞いて驚くな、胡桃よ。お兄ちゃんはこの暑さに対抗できる最強の道具を整えたのだ!!」


「お兄、なんかめっちゃ自慢げやけど…そのバカでかいレジ袋の中になんか入っとんの?」


胡桃よ!いい着眼点だっ!!


「良くぞ聞いてくれた!我が優秀な血統のもと産まれた唯一の妹よ!!見るがいい!!これが夏という概念に与える究極の恐怖だ!!」


「んじゃ袋の中見るよー。」


胡桃は俺の持つ究極の恐怖、夏に打ち勝つロンギヌスが入りし、パンドラの箱を覗く。これは驚くこと間違いなしであろう!!


「お兄さぁ…天然水のデカいペットボトル4本だけ…?え…?こんなに袋デカくて中身ただの純粋な水分なん…?」


「水があればどんな暑さにも打ち勝つ!つまり水さえあれば生きていけるのだよ!」


・・・あれ…?なんか胡桃、ガッカリしてる…?


「お兄は生粋のアホなんやなぁ…なんかもう、そういうアホの星の下に生まれ落ちたんやろなぁ…」


え?


「胡桃よ。一体どうしたんだと言うのだ!水はマストアイテムだぞ!?」


「あんな、お兄、水は確かに必要やけど、塩とか、塩分も多少必要やねんで?だから塩タブレット系がないのは正味終わってるなーって。」


めっちゃグサグサ言うやん…


「ほ、ほーう。何故塩分が必要なんだい?口に入れてもしょっぱいから、喉は乾くし、逆効果じゃないのかい…?」


いや、なんとなく今は塩分とかも必要な気はするけど、もう、俺の自尊心が壊れるから、もう何も…何も…何m

「え?お兄、じゃあその身体から流れる汗ってただの水と同じで無味無臭なん?」


壊れりゅうううう〜〜〜

もうこれ論破されちゃったよねぇ〜〜

確かに汗ってめっちゃしょっぱいのは、普通にそうだもんねぇ〜〜〜

もうお兄ちゃんの弁論する余地一欠片もないよぉ〜〜〜?


「くっ……すまん、俺が間違ってた…胡桃、お前の言うとおりだ…このアイテム達では夏に打ち勝つなど…到底不可能っ!俺が甘かった…」


てかあれじゃん!さっきサラッと言っちゃったけど、水さえあれば生きていける?それはもう人ではないよな?どっちかって言うと全身緑色の頭に触覚のある星の周りに2つの太陽があって基本的には空が暗くならないのに時たまになんかご当地特製のクソデカなオレンジのボールを一定数揃えた時だけ空が暗くなる星で生活してるそこの星の人の特徴だよな?


いや俺、地球の人間だしなぁ…


この勘違いはもう、腹切るしか…


「いや、別にお兄が何買おうと、うちからしたら関係ないから、どうでもええんやけどね。後なんか座ろうとしとるけど、切腹とかそれ系はナシね、今日は普通に楽しむから。」


あっるぇ〜?切腹までもう読まれちゃってるぅ〜?この子人の心読めるの〜?読心術持ってるの〜?それもうこんなしょうもない兄貴に使わんとテレビとかメディアに出たほうが得だよ〜?


「お、おう、わかった。でもまたなんで俺の行動読めたんだ?そういう超能力あるなら、もっと活かせる所あるだろ?」


「そ、それは…」


まーた急にこの子もじもじしだしたぁ〜

いや、もじもじしてるのは可愛いから良いんだけどね?なんかそこまで可愛くされるとお兄ちゃん、もう兄妹としての禁断の境界線を本能で突破しちゃいそうになるから、本当にやめてほしいんだよねぇ?マジでそのうち妹として見れなくなるよぉ〜?


「お兄の行動は…うち…いっつも見てるから…2回目以降の行動は別にやらんでも、その前の仕草とかで…すぐわかる…」


おおおおおおおん?この子見てないようでまさかのお兄ちゃんのことめちゃめちゃ見てくれてるのぉー?兄としてこの上ない喜びだよぉー?


ん?ちょっと待てよ…?


「おい胡桃、一つその俺の行動がわかることで聞きたいんだが、良いか?」


「・・・別に好きに聞いたら…?」


「あの〜、俺が178連敗中の、石本流の決闘って、それが原因で、俺負けてたりする?」


「え?逆に対人でそれ以外の方法でここまで連勝することってなんかあるん?」


oh…なんか…やっぱり…なぁ…

不正では、ないけども…

俺、そんなわかりやすい…?


「そうか、それは、うん、理解はした。」


「んじゃお兄、そのでかい水、一本ちょーだい。」


おまっ!俺の生命線を一つ奪うのかっ!?


「お兄ごめん、うち、飲み物ジュースしか買っとらんかったから…」


あっ……胡桃、それは…もう水あげるから…生きろ?


「ほいよ、一本でいいのか?」


「こんだけあったら充分。ありがと」


水を手にした胡桃は冷えた水をゴクゴクと飲み始める。喉、乾いてたんだな…。


「お兄ありがと、お礼にこれ、わけたる。」


胡桃が袋から出してきたものは塩分チャージのタブレットだった。


「胡桃、これ…」


「お兄も…食べた方が…元気になると思う…から…。」


いい妹過ぎて泣ける。


「く、く、胡桃ーっ!ありがとう!これで今日という夏をしのげる!!」


「いや、まあ喜んでくれたんやったらええねんけどね?」


とてつもなくいい子よぉ!


「んでもって、あれだな胡桃、もうすぐ昼だな。」


「まあ、そやね。なんか食べるん?」


胡桃は本当に昼飯はどっちでも良い感じの表情をしている。


「うーん、まあ食べるか、なにか食べたいものあるか?」


「いや、特に…」


「じゃあ俺の行きつけの牛丼でも行くか!」


心なしか胡桃の顔が渋い。


「まあええんやけど、お兄それ多分こっちにもあると思うで。」


あれかな?胡桃はこっちにしかないような店に行きたいのかな?


「何を言ってるんだ?全国チェーンだから当たり前だろう?」


すると胡桃の顔は更に渋くなる。ちょっと渋すぎない?え?そんなに今日は牛丼は嫌なの?って思うレベルだよ?


「まあ、なんでもいいけど、まずお兄、お昼ご飯行くんやったら、まず、うちらこの日陰から出やなあかんで。」


「…………」


あれ…?ここ、そうじゃん…


日陰じゃん…あっ…うん…日陰…じゃん?


ということは、まあ家に帰るにしても、外食するにしても、どう足掻いたってもう一度あの、クソみたいな熱源レーザーミサイルがさんさんと降り注ぐこの天然サウナに向かわなければ、どこにしたってたどり着けないのだ。


「あの、胡桃?」


「どしたんお兄。」


「これ、暑さに対して、俺ら、詰んでない…?」


気づいてしまった…この世界の真理、この自然現象という抗えない神の荒業に。人は不条理には逆らえないという、無力さ、全てを痛感した。


「いや、まあ、暑いのは確かに避けることはできやんけど、それはどっかで耐えて出やな、なんもできんと夜になんで?うちはそれが一番嫌やねんけど。」


「うーん、それじゃあ、胡桃は何がしたい?あの、多分この暑さ、俺の意志だけでは耐えられずに挫けてしまう。だから胡桃のやりたいことを糧にしないと、俺、日陰から出られない。」


あの、これに関しては、自分で言っておきながら、めちゃめちゃダサいと思った。うん、マジでダサい。けど、大切な妹の、胡桃のためだったらお兄ちゃんはもし自分の身になにがあっても、時にはゾンビになったり幽霊になってでも、頑張れると思うから、言い方悪いけど、その、利用をさせてもらおう…。


「お兄……!!」


おーーーーん?あれーーー??なんか胡桃めちゃめちゃなんか、嬉しそうで、もうなんか、にやけてるんだがーー???いや、さっきの俺の言葉クソダサかったよね?どこに喜ぶポイントあった??


「うち、今日のお願いは、お兄の連れてってくれるところに一緒に行って、お兄と遊びたい!!って、こんなん…大学生にもなってんのに、ずっと言うてても、変やんね…お兄離れ、せなあかんのにな…お兄、なんか、わがまま言うてごめん。もう帰ろ?」


帰るのはダメだ。きっと胡桃は、俺のことを、俺のことを…!!


「・・・胡桃。帰るのはお兄ちゃんが許さない。」


「・・・え…?」


「胡桃、飯食いに行くぞ。日差しがきつかったらいつでも言うんだ。日傘はないけど胡桃のためにタオルと霧吹きは持ってる。気持ちの日除けぐらいにはなるだろう。」


「お兄…でも、うち、お兄のことどんなに想ってても…その…あれやし…なんなら…ブラコンとかそんなんと思われたら、お兄に…迷惑…やし…」


「別にブラコンだろうがなんでも良いじゃないか。誰かを想う気持ちに理由なんて要らないし、どうしても考えたいなら後付けで考えとけ。俺は胡桃を楽しませるために。牛丼屋に行って、俺の大好きな牛丼メニューを教えてやる。」


胡桃の顔が物凄く赤い。しんどいのかな?と一瞬思ったが、ふと見えたその笑顔に、それはただの俺の思い過ごしだった、と思う。


「お兄、ありがと。だいすき。」


これは…!やはり…!


「おう、胡桃、俺も大好きだ。俺の老後までになんとか俺の介護先とか色々してくれるのまじで信じてるからな!」


胡桃は、俺の将来を案じて、大好きな俺の老後の生活のために、甥っ子を見せてくれるんだろう!もうこれは間違いない!そうなったらやはりごまだれ君に…


「お兄の…アホ…なんなら、ばかたれ…ほんっまに世界で一番のアホ。」


・・・え?あれ?俺、なんか間違えた?


「あ、お、おう、胡桃、俺なんか間違えた…?」


「もうええわ、お兄のアホ、あほんだら。」


胡桃がそっぽを向いた。


ああああ〜!!胡桃に嫌われたぁぁぁ〜!!俺の老後がぁぁぁ〜!!!


「胡桃ごめん!俺全然なんもわからんけど、ほんま、許してぇっ!!」


「・・・ふん、別になんでも勝手にしたらええやんか。あー!もうお腹すいた!牛丼食べるんやろ!?さっさと歩く!」


「ひゃぁぁい…。」


胡桃ぃ…ほんまになんのことかわからんけど、ほんまにダメダメなお兄ちゃんでごめんなぁ…

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