「ラナンキュラス・ローゼンバーグ」について

 通称「ラナさん」こと、ラナンキュラス・ローゼンバーグ。


 ラナンキュラスだったりローズだったりお花に溢れた名前になっているのは筆者の趣味です(笑)。

 身長は160弱、肩にふれるくらいまでの淡い紫色をした髪が特徴です。年齢については、あえて明言を避けますが、20~22あたりです。


 普段は、仕事着として、ベージュのブラウスとスカート、深緑色のエプロンを着ていますが、物語後半で描かれていたように、普通におしゃれをして外出もします。


 本作においての、ある意味で最重要人物であり、物語の構想の前段階でほぼ人物像が固まっていました。



 コンセプトとして「ヒロイン的要素」と「狂気」の両立を目指しました。


 序盤から笑顔でいるのが多い人物として描かれていますが、第4話「花の闇」にて、ある種の狂気にふれます。


 また、裏のギルドからスガワラを救出するシーンでは、人に向けて魔法を放つ瞬間に口元を緩めるといった笑顔の中に不気味さを併せもった登場人物となっています。


 物語の序盤で、スガワラとブルードの2人が切り裂き魔事件について話していると、遠くからラナンキュラスが見つめていた、というシーンは、後の設定を知るとホラーシーンになります(笑)。



 常に物語の中心にいながら、彼女自身がなにを考えているかわからないようにするのが、この物語を展開するうえで重要になっていました。

 ゆえに、終盤のラナンキュラス主観の話を書いた段階で、完全に終局を意識していました。


 自身の才能によって引き起こされた境遇や両親を殺害された過去から、達観した雰囲気を見せますが、物語後半のデートシーンで見せる幼い子どものような無邪気さも併せもっています。



 本作は、見方によって、自身の魔法の才能を忌み嫌って表に出さなかったラナンキュラスが、改めて「魔法使い」として歩みだすまでの物語ともいえます。


 彼女がスガワラに対して、どの段階で好意を抱いていたかは難しいところですが、彼の仕事・顧客に対する姿勢に強い感銘を受けています。無意識化で好意をもっており、第6話「十色の力」にて、自身の感情を意識したといった感じでしょうか。


 魔法使いとしての能力は、完全に「桁違い」、「規格外」の域で、本編に登場する優秀な魔法使いのパララ、アレンビー、シャネイラの魔力をもってしても彼女には到底及びません。


 しかし、11話「漆黒の意思」で彼女自身が語るように、決して「戦闘慣れ」している人物ではないため、魔力最強=作中最強かというと、疑問符が付くことになります。



 筆者個人としては、作中1度目のスガワラとのデートにて、古い監視塔に向かう最中の、道を隔てる縁石を平均台のように乗って歩いたり……、の彼女がとてもお気に入りです。



 物語終盤では、精神的なしがらみから解放されて、話し方や感情表現にも変化が出ており、ある種の「あざとさ」を見せ始めました。筆者最初の作品で、しっかりとヒロインを演じ切ってくれたと思います。

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