歓喜の唄
右手にはペン、目の前にはノートとスケッチブックを広げて、ついでにギターまで抱えてる。
言葉も絵も曲も、思いつき次第何だって書き出せる。
欲張りな私は、何でもやりたい。
だけど、何をするにも燃料が必要だから。
左手にはマグカップ、引き出しにはお菓子を詰め込んで、本棚には尊い百合漫画も並んでる。
憂鬱を吹き飛ばす、私のエネルギー源だ。
糖分が足りない。
糖分が足りないよ。
糖分が足りねえんだよ!
私は叫んだ。引き出しの中の燃料を引っ掴んで、むしゃぶりついた。
おいし、おいし。チョコだよ。チョコレートだよ。お菓子の王様だよ。
ほのかな苦味の殻を、内側から食い破る勢いで広がる、蕩けるような甘みの愛おしさ。
嗚呼、天にも昇る夢心地。
最高だ。あんた、最高だよ。
イチゴでティラミスでチョコパイだ。最強だ。
いくら食べても太らない私の体質にバンザイだ。
妹や友人たちから顰蹙を買うまでがセットだ。ハッピーセットだ。
太らないのは多分、普段から脳をフル回転させて糖分を消費しているせいだ。
主に妄想でな!
しかし近頃は魔法も解けてきたようで、心なしか脇腹がぷにぷにしてる。
おっと、この話は私とあんただけの秘密だぜ。
約束だ。指切り玄米茶。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます