第5話〜第8話
第5話 双子座グラフィティ
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881416606/episodes/1177354054881416918
わたしのこよなく愛するキリンジの楽曲より。
タイトル曲はキリンジのメジャーデビューアルバム『ペイパー・ドライヴァーズ・ミュージック』の第一曲目として収録されている曲です。
ホーンアレンジが黒くてかっこいい。
曲自体は多分、Levey HutsonのEverybodys A Masterpieceの雰囲気を意識したのじゃないでしょうか。(https://www.youtube.com/watch?v=sNT9RS29Hhk)
双子座というのはギリシャ神話に出てくる双子の仲良し兄弟(ゼウスとレダの双子の息子カストルとポルクス)にまつわる星座です。
物語の主人公
実は二人の両親はお互いに双子同士のカップルで結婚しているので、彼女たちも双子のようにそっくりなのです。
おまけにこのセレクトショップの店名である
そんなわけで、ここは双子座をタイトルに冠したこの曲からサブタイトルとして引用させていただいたというわけです。
歌詞の内容は物語とは関係ないんですけど。
キリンジ - 双子座グラフィティ (1998)
Written by Yasuyuki Horigome
参考URL:https://www.youtube.com/watch?v=0-996MGdBM4
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第6話 Orange Juice Blues (Blues for Breakfast)
この曲はボブ・ディラン(Bob Dylan)が在籍していたザ・バンド(THE BAND)によるブルース。
このチョイスに関しては特に深い意味はなく、タイトルそのまんまという感じ。
ブルースの生い立ちはそもそも奴隷制の犠牲となったアフロ・アメリカンたちの嘆き節みたいなところがあります。
たいてい歌われるのは「ちょっと俺の話聞いてくれよ」っていうような感じのものです。
話中で主人公は体が女子化してしまったことに戸惑い、悪戦苦闘します。
そんなストレスを抱えつつ、のんびり漫画でも読みながらと思って用意した朝食代わりのヨーグルトとオレンジジュースでしたが、あれこれ悩んでいるうちに漫画を読む予定も進まず、そんな彼(女)の嘆き節という感じですかね。
THE BAND - Orange Juice Blues (Blues for Breakfast)(1975)
Written by Richard G Manuel
参考URL:https://www.youtube.com/watch?v=mIfvCXhKtqM
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第7話 April Come She Will 〜四月になれば彼女は〜
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881416606/episodes/1177354054881453061
サイモンとガーファンクル(Simon & Garfunkel)による淡く美しい曲です。
邦題の『四月になれば彼女は』もほぼ直訳ですが、でもなかなか美しいなと思って敢えて邦題も併記してみました。
川村元気氏による同名の小説もありますが、恐らくこの曲からでしょうか。
さて、この曲ですが、四月から九月までの‘彼女’(もしくは彼女との関係性)の変化を歌っています。
日本人の感覚だとうっかり間違えますが、アメリカの歌なので、九月が新学期や卒業の季節なんですよね。
それで実は四月に出会ってから九月に分かれるまでのことを歌っていて、このタイトルはもしかすると四月になったら戻ってくるという淡い期待を意味しているのか、あるいはまた違う人と出会っているんだろうかという切ない思いを意味しているのか……。
とまぁ、歌はそんな感じですが物語は日本の高校生のお話です。
話中で主人公は新入生として、しかもこの前まで中学生男子だったのにいきなりJKデビューするのです。
それで新しい制服を試着したり、スカートの丈についてレクチャーを受けたりといったイベント(?)を経験します。
そんなわけでここでは、四月になれば彼女は女子高生ということで、このサブタイトルとなりました。
Simon & Garfunkel - April Come She Will (1966)
Written by Paul Simon
参考URL:https://www.youtube.com/watch?v=F50XXuIhui8
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第8話 玉姫様
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881416606/episodes/1177354054881453066
戸川純のファースト・アルバムに収録されている曲ですが、アルバムタイトルでもあります。
これはズバリ、女性の生理のことを『玉姫様』として歌っているんです。
まぁすごい曲ですわ。
聞かなくても何となくすごい歌っぽいなと想像できるんじゃないでしょうか。
実際すごいです。
そして物語も、ついに主人公のもとにも女子の宿命が訪れるわけですよ。
男から女になったとしたら、何がショックかって多分これだと思うんですよね。
ただ、どうやらTS趣味の世の男性にとっては、そんなめんどくさい話は読みたくないという方も一定数いるらしく、世のTS小説の多くも生理にはあまり深く触れないものが多いようです。
いや、女子化したらここは避けて通れないでしょ。どうしてそこはないもののように扱われるの? と不思議に思っていたんですが、ウェブ小説の読者のみなさんは、感情移入がすごい上に繊細のようで、そんな描写読んで辛い思いをするのは多大なストレスになってしまうからいらないんだそうで……。
いやこちとら毎月当たり前に強制的に来るんじゃい。とか言うのもダメなんですよね。
まあこれ書いた時には読者のそういうナイーヴさへの配慮が欠けており、そこ描かないと面白くなくない? って思ってたんですよね。
戸川純さんはどれだけの思いでこの曲発表したのかな。今になって興味が湧きます。
戸川純 - 玉姫様(1984)
Written by Haruomi Hosono
参考URL:https://www.youtube.com/watch?v=rRcWicaUvjY
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