第41話 ケンシローと召喚犬
🖼 ケンシローと召喚犬
「空間把握」で「マッピング」して見ていたけど、ケンシロー、駄目だな、あいつ、一般人を巻き込みそうだし、って思ったら、ノ・ホーク盗賊団の連中が、道に倒れて、痙攣している。
ララの「感電」を食らったようだ。
さあ、これで、ケンシロー一人でもやれるだろう、しかも、そこに、第二王子付きの近衛兵たちも、地下秘密通路から掛け出てきたよ。
優秀だね、すぐに、あの隠し地下通路を見つけたんだな、これで、ノ・ホーク盗賊団を一網打尽にできる。
少なくても、会頭と副会頭はもう、捕縛されているしね。
残党がいるとすれば、どこへ?逃げる? 潜伏して目立たないようにする? さあ、どうする? と、ケンシローと子犬がどこかへ移動しているな、何か?というか、見つけたのかな? 残党を。
僕も「気配察知」してみて掴んだ。恐らく、こういう場合の潜伏場所? たまたま集まった? いずれにしても、ノ・ホークの魔力反応の数人の集団の気配が、3箇所にある。こういう場合に集まる場所っていうのは、これから逃避行動をとるための準備をする場所、なら、いろいろ有るよな〜
なので、子犬よりも先に行って潰してやろう。
>西門の外の拠点、「探査」で、隠し金庫、中身は、ノーザン金貨2000枚、これを「没収」、書類などは、放置して、残党には「催眠」を掛けておく。
>北門の拠点、「探査」で、マジックバッグに「認識阻害」がかかっているのを、まるまる「没収」、残党には、「催眠」をかける。バッグには、オリバー金貨2000枚と武器、防具が詰まっていた。
>東門の拠点、ここにも、マジックバッグ、これには、船が1艘入っている、港に近いしね。他には、オリバー金貨2000枚、ノーザン金貨1000枚、と、武器や防具、食料、非常食、服装、変装装束、が多めに入っている、これも「没収」して、残党は、「催眠」で眠ってもらう。
あとは、ケンシローと子犬に任せよう。
マップで、見ているが、ケンシローと子犬が西、東、北、って走っているな、体力あるな〜
西門の拠点では、残された書類を「収納」して眠ったままの残党を、ニコル王子の屋敷前へ「転送」している。
同じ様に、北門の残党、東門の残党も、見つけ次第「転送」している。
子犬が動きを止めたので、もう終わりと判断して、自らもニコル王子の屋敷前に「転移」していった。
ニコル王子に、残党回収の報告をしている。既に何者かによって、残党連中が無力化されていたこと、恐らく手口から判断して「白霧と名乗る者」と思われるって報告してるよ。こいつ、記憶消してやろうか・・・
僕も呼ばれたので、出ていって残党連中を改めて見ているんだけど、そこで、ケンシローが、さっきの子犬を召喚したよ。犬は、僕を見てはいるけど、特に何の反応も示さないよ、そりゃあそうだよ、僕は現場に行ってないし、当然、匂いも無いからね、子犬の鼻が反応するはずが無いんだよ。
ケンシロー、こいつ駄目だな、今夜、寝てからで良いや「消去」しよう。白霧に関する情報と、僕を探る態度に関する情報、これらと、サヨナラしてもらう。 実行決定。
まあ、朝目覚めれば、頭はスッキリ?だろうね、それで、どのくらい記憶が残っているかの検証もできるよ・・・
ララに、「記憶読み」してもらって、確認もしよう。
朝食は、何とニコル王子も使用人たちも混ざっての食事だと? 王子の振る舞い?ではないな・・・でも、まあ良いけどね。それで、ケンシローも一緒に食べているんだけど、ときどき僕の方を見て不思議な顔をしているので、
「おはよう、ケンシローさん!」って声を掛けてやったら、「ああ、おはよう」って、何かぎこちないけど、僕が誰?か、セリーヌの護衛の魔道士だというのは解っているけど、なぜ自分がここに居るのかが、解っていないようだな。
つまり、あれか? 大公の指示は、僕を調べる、とか?そういうことなのかな?
ララにお願いして、大公の「記憶読み」をして、何故、ケンシローがこの護衛任務に付いてきたか?を探ってもらう。「いってくる〜」って消えた。
まだ食べ終わらないうちに、早々と戻ってきて、
「あまり、大した用事では無いようだよ、ケンシローはどうやら、セリーヌにホの字で、ヒロシが邪魔なんじゃないの?」ってさ、何だ?それ。
ケンシロー、こいつ、アホですか? もう、放置、決定だ。
こいつの「召喚」を複製してやろうと思ったけど、現在の僕の持っている「召喚」の方がレベルも高いので、複製不要! って表示された。何だ? 何か役にたつことは無いのか? ララは、少し多めに「記憶読み」をしていたらしくて、
「何だ、こいつ、面白い!」とか、ブツブツ言っていたけど、変な記憶ばかり読んでいるんじゃないよ〜
まあ、いろいろあったようだけど、ノーザン帝都内のノ・ホーク盗賊団は、ほぼ壊滅、押収した関係書類から、今後、帝国による摘発やら取り調べが本格化するようだ。ノーザン帝国の交易官僚も、既に取り調べも終わって、重罪が決定している。
オリバー王国への盗賊団の進行や、海賊被害も、ノ・ホーク関連のものと判明、かつ先行部隊は壊滅、残党も出来る限りさらえた状況になった。
まだ、帝都や王都から逃げ出して山岳地帯などに潜んでいるかもしれないが、それは、一応、監視体制を整えて、その都度対応していくようだ。
というような、結果になった。
なにはともあれ、セリーヌが無事でよかったよ、それ、僕の護衛依頼だからね。
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