第40話 セリーヌ、襲われる
🖼 セリーヌ、襲われる
今日は、お城で会議だな、セリーヌも第二王子と一緒に出かけていった。
まあ、少し離れてはいるけど、隣の屋敷だからね、でも、馬車で向かったな、さすが、歩かないか・・・
カナデも、ララも待機しているはずだから、ララに念話してみれば、「準備OKだよ〜、いつでも来い!ってもんだ〜」・・・何か?張り切ってるな。まあ、適当でいいから、無理しないで、最悪でも「盗聴」だけ繋いでくれれば良いから、って伝えたよ。
会議開始までは時間もあるので、第三王子執務室を「気配察知」で探ってみる、商会?の幹部が2人、かな?
「鑑定」
*名前: ホーク ノ・ホーク商会の会頭 レベル110 50歳
称号: 殺人、窃盗、詐欺、誘拐、
経歴: 人身売買、奴隷売買、賭博、盗賊、海賊、詐欺、地上げ、・・・
魔道具: 収納の腕輪(容量無限、時間経過)
魔道具: 瞬間移動の指輪(見える範囲内)
*名前: カズキ ノ・ホーク商会の副会頭 レベル120 30歳
・転生者 鑑定、収納、
称号: 殺人、窃盗、詐欺、誘拐、
経歴: 人身売買、奴隷売買、賭博、盗賊、海賊、詐欺、地上げ、・・・
魔道具: 瞬間移動の指輪(見える範囲内)
うん、幹部ともなると、魔道具持ちか、逃げるときは素早く?ってことだね。
これは、事前に対処しておいたほうが良いけど、まだ早い、かな?
下手にやって、違和感をもたれたら、面倒っぽいしな。
カズキのレベルがやけに低いな、転生者っぽくない、まあ、深い事情は知らないけどね、すでに称号が駄目だ、救われないってことだよ。
ホーク会頭の「収納の腕輪」を「魔力透視」してみれば、
ノーザン金貨5000枚、オリバー金貨5000枚、
金貨の量が、ボスが所持しているにしては少ないが、恐らくカズキ副会頭の「収納」をメインに使っている?
残念だけど、今の僕のレベルでは、生きている転生者の「収納」を秘密裡に覗くことはできないんだよね〜 おそらく、やろうとすれば、即、バレるだろう。
「瞬間移動」の指輪、これはなんとか封じなければ、逃げられるな。
タイミング良く「部分収納」してしまわなければ・・・
ララの「盗聴」から流れてくる会議の内容は・・・
まあ、いろいろあって、どうやらカール第三王子が、追い込まれているようだけど、彼、変に刺激したら、ヤバかったのでは? イヤ、作戦なのか?
僕の、「空間把握」を会議場に向けて、見る。
案の定、カールの口調が激昂していって、席から立ち上がって、そのままセリーヌに向かっていって隠し持っていたナイフを突き出した。
周りは、当然、騒然としているが、肝心のセリーヌが無事?なのを確認して、一斉にカールを押さえ込んでいるよ。これで、王子と言えども重罪確定だね、外国の使者の殺害未遂。
それで、セリーヌの方は、あまりにも急な展開で、どうしようもなかったってことだろうが、無防備な人だよ。きっと、「アレ」が良い仕事をしてくれたね、僕に気配が伝わってきているから解る。
セリーヌが胸のポケットから純金のメダルを取り出して、それが傷付いているのを見てポカンとしているが、きっと、ナイフがメダルに直撃したと同時に「防御」魔法の効果が現れた、ってところだね。まあ、メダルは一回で駄目になってしまったけど、なにはともあれ気をつけて欲しいものだ。
でも、さすがに腐っても「剣術」スキル持ちだよな、カール王子、確実にセリーヌを殺害しようとしたってことか。何も、後先のこと考えていないだろ? 激情型のカール王子さん・・・
さあ、このあとは、もう、全員で、カール王子の屋敷の捜査だろうな、まだ、ホーク達の気配もあるから、今がその時だね。
なので、マッピングして、ホークとカズキを指定して、「瞬間移動の指輪」を「回収」して、ついでにホーク会頭の収納の腕輪も回収した。逃げられないようにしておけば、あとは、王家の取り調べが入るだろうからね。さあ、どう?逃げる?
まあ、秘密の地下通路から逃げるしかないだろうな。
面白いな、その秘密通路の出口あたりに居るんだよ、ケンシロウが。
場所は中央市場だよ。それにしても凄いな、お城からそこまで、地下を掘り進んでいったのだろう? あと、ケンシロウ、見直したけど、どう?やって?感を働かせて? そこを見つけた? ケンシロウって、そんな能力?持っていたっけ?
ああ、なるほど、そうか!「子犬」がそこにいる、彼は、「召喚魔法」を使えたよな、予め、ノ・ホーク盗賊団の何かを持っていたのか? それを使って、子犬を「召喚」して、匂いで探し回っていた? う〜ん、地味だけど確実だな。
しかも今回は良いタイミングだよ、もうすぐ、そこに、ノ・ホーク盗賊団のボスが現れるからね・・・書斎の書類などもそのままで、とにかく逃げろ!ってところだろうしな、不思議なことに、「瞬間移動の指輪」も「収納の腕輪」も消えてしまったしね。
レベル的には、ケンシローが勝てる相手だけど、なにせ、相手は殺人犯だからね、気をつけてやってほしいものだ。まだ、市場には一般人も多いしな。
ララを呼んで、「盗聴」をありがとう、って伝えて、ちょっと、ケンシローの援護をしよう。もしもの時の応援をお願いしておいた。「まかせて〜!」って消えていったよ。まあ、ララを傷つけられる奴は、まず居ないから、その点は良いんだけど、一般人の巻き込みは避けたいからな。
簡単には、ノ・ホークの奴らだけを対象にして、「加重」でも、ビリビリでも良いから、少し、力を削ってやるだけでも良い、あとは、ケンシローが手柄をあげるだろうから、って、ララに念話しておいた。「わかってるって!〜」って頼もしい返事がきたよ。
なんてやっていたら、馬車の音がして、ニコル王子とセリーヌが屋敷に戻ってきた。どうやら、戦力外通告をされたようだな、まあ仕方がない。
と、セリーヌが僕の部屋に飛び込んできて、メダルに傷を付けてしまった、って、謝っているけど、・・・そういう問題じゃ無いんだけどね〜
まあ、いろいろ話してくれるので、しっかり聞いていたよ。
隣に、ニコル王子もいるんだけど、構わず話して、話し終わって、なんとか気分も落ち着いたようで、静かになったところで、ニコル王子がセリーヌを介抱して連れ出してくれた。・・・ヨロシク・・・
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