第13話 王都 転生者魔道士 ミキ
🖼 王都 転生者魔道士 ミキ
翌日は、何事もなく、ボーダ公爵領からは、すぐ隣の、王都東門から入場して、王都のオルコット伯爵邸王都屋敷へ入った。
ひとまず、ここまでで僕はお役御免で、2日間、自由時間を与えられたよ。ラッキー。
少し、王都内を見たかったからね。いろいろ・・・
市場を見回って、教えて貰って、古道具屋に入った。
何か、使えそうな魔道具でもないかな?って、見てみるが、無い。話を聞けば、もっと街のはずれのほうに、一件、気難しい魔道士がやっている魔道具専門店があるよ、っていう。
見た感じ、かなり怪しい雰囲気の店に入る、女性が一人、読書?をしているだけ。
うん? と、感じるものがあって、「鑑定」。
▶名前 藤本美樹(ミキ)
人間 転生者(勇者) 20歳 女 レベル200
150年前に召喚された
鑑定、収納、転移、
錬金 錬金作成、変形、改変、複製、素材錬成、
変化、変装、魔力隠避、身体強化、剣術、
*聖魔法 支援、治癒、回復、ヒール、摩滅、
*光魔法 浄化、解呪、光剣、防御結界、
*風魔法 盗聴、噂拡大、風刃、
*雷魔法 感電、落雷、雷槍、雷雨、
なるほど、錬金の得意な勇者ね、「変化」を使って、ばあさん、しているのか?
「鑑定」と同時に、いろいろ「複製」できた。「錬金」と「盗聴」は面白そうだ。
「こんにちわ、「転移」の指輪みたいなものはありませんか?」
「・・・」
まあ、取り合ってもらえないな、って思っていたら、
「お前さん、何者?じゃ?」
って言われても、「見たとおりの旅人ですよ、旅行や行商に、「転移」、あったら便利かな?って探しています。」
「フン?そんなもの、夢の話で、あるわけなかろう?」
「でも、ミキさん、持ってますよね?」
「・・・・、なるほど、儂からは見えんが、お主には見えるのじゃな? 恐ろしい」
別に、敵対するつもりでも、何をするでもないので、丁寧に説明して、何となく解ってくれそうになってきた。
なので、僕はヒロシ、先祖に転生者がいるようです。って言ったら、少し顔がゆるくなったかな?
「なら、もうわかっているのか? 儂の姿を?」
「いや、「変化」しているのは解りますが、詳しくは?」
ポンって感じで、20歳の美人さんに変わったよ。ほんとに別人だね。
やっと、いろいろ話せる?雰囲気になったので、なんやかんや聞きまくってみたが、全部に答えてくれた。生真面目な性格なんだな。
150年くらい前に召喚されたらしい、元の仲間達は、殺されたり死んだり行方不明になったり、もうばらばらで居ないらしい。
召喚時に受ける呪いのような洗脳は?「もう、完全に消えている」
寿命は無いのか? 「どうもそのようじゃ」
また、来ても良いか? 「いつでも来れば良いさ」
ということで「ちょっと待ってろ」って、ミキさんが奥に引っ込んでいって何かを持ってきてくれて僕の手に乗せた。どうやら、ミキさんが試作で作った「転移の指輪」らしい、だが、少し不具合があるというもの。
「鑑定」してみれば、長距離移転が出来ない、というものだ。解析すれば、作成するときに込める魔力量が足りなかったようだな。そう伝えたら、「お主は・・・」って呆れられたが、わかった、ならそれを売ってやるよって言ってくれた。
まあ、きっと直せるからありがたいけどね。値段は? いくらでも良い、っていうし現在、金には困って無いっていうから、なら、金貨100枚で!? 「OK」ということで購入できた。探してみるものだね・・言ってみるものだよ・・
*ミキの転移の指輪 短距離用 魔力量多めで改変できそう・・・
ところで、カナデって名前の転生者を知らないか? 少し間があったが「知らない」ってさ、僕の「真偽判定」にビシビシ反応があるよ。
「そうか・・・、良い買い物ができたよ、ありがとう」って店を出てきた。
しばらく歩いて中央市場に向かう。
「カナデ? 居るんだろう? 知っていたのか?」「・・・」
「まあ、なにも、どうこうする気も無いけどね」「・・・」
さて、「何か市場で買い物しようか? カナデは?何か欲しいものとかある?」
「・・・ショートケーキ」
ってお前・・・それなら、どこかちゃんとしたケーキ屋だろ? 市場にあるのか?
って、カナデの気配を追っていくとあったよ。ケーキの販売所、しかも安い?
なので4ホール分買い占めた。1ホールをカナデの「収納」に移してやった。
王都の伯爵邸の与えられた自室に戻って、シャワーを済ませてソファーでゆっくりしながら、先程の「ミキの転移の指輪」を「複製」して取り出す。
複製したばかりの「錬金」だけど、ほぼ使い方はわかるので、そのまま、両手で囲うようにして持って「錬金」、「改変」、「魔法付与」、装飾・・・で、全体に世界樹の蔓をあしらって、表面には世界樹の葉をデザインして彫り込んだ。完成。
*ミキの指輪 転移、距離制限は魔力量次第、
サイズ自動調整、不壊、
魔力自動補填、絶対防御、
素材は、ミスリル、
使用者限定ヒロシ
食事は、貴族様と一緒は辞退して食堂で執事さんや使用人たちと同じものを一緒に食べる。同じ知らない者同士でも、こちらのほうが、まだ気が休まるよ。
カナデはセリーヌの部屋で食べているようだけどね、まあ、秘密の護衛だし。
明日もう一日、休みを与えられているので「ミキの指輪」の試運転?でもしてみよう。
朝食後に、屋敷の門をでて少し歩いて、気配ゼロ感知で「隠密」、指輪の「転移」で、ミキの店近くに移動、成功。イメージにある場所なら行けるよ、普通の「転移」の考え方で良いようだ。
気配が安全なので「隠密」を解く。確か、近くに本屋があったはずだ。
中は、うん、ホコリ?カビ?臭いな、自分の周りに「クリーン」を纏わせておく。
何か、魔法関連の本は?って来てみたが、こ難いのよりはと思って探していたら、分厚いけど、「魔法大全」なんてのがあった。網羅されている魔法は、初級と中級魔法で、あとは、上級魔法と超級魔法に関しては、魔法詠唱?は無いけど、どんな魔法か?というイメージを得る事ができる説明が記載されている。ま、いい加減な詠唱?は不要なので、どんな魔法なのかのイメージだけで良いんだけどね。この大全には、緑・火・土・水・雷・風・光、の魔法が網羅されている。「聖」が無いので、別に、「聖女魔法の奇跡」なんていう読み物っぽいものと、「勇者と魔王の魔法対戦」なんていう読み物、計3冊を購入した。分厚い大全が金貨1枚、他は各銀貨2枚だった。あと「土木・建築への、魔法の応用」というのが銀貨3枚だった。
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