第9話 転生者 カナデ
🖼 転生者 カナデ
宿に帰ると、食堂から宿のオヤジさんが出てきて、待ち人だってさ、誰?
示された食堂の角には、一人の女性、まだ若いな。
「鑑定」してみれば、
▶カナデ
・転生者 女 18歳 収納、鑑定、隠密、召喚魔法、テイム、
・150年前に召喚された
って、何? 転生者が何してる?
「おまたせしました、ヒロシです、カナデさん?」
「えっ? って何? もうバレてしまったの?」
よくよく聞いてみれば、オルコット伯爵のお使いで、手紙と金貨500枚入り袋を持ってきたんだそうだよ。こう来ましたか? カナデは、伯爵の密偵?
手紙には、エドガー伯爵の解放、関係者の処罰、などが書かれていたが、まあ、目を通して、手紙を返した、どうせ、証拠は残さないよね。あと、金貨500枚入袋はそのままカナデの「収納」から出すフリだけで、僕の「腕輪収納」へ移動してきた。受取も何も無し。
何か?怪しい仕事?してるみたいだな・・・
カナデが言うには、彼女の「鑑定」を持ってしても、僕のスキルなどが見えないっていうので、「何もありませんから」・・・
転生者なの? 「違いますよ、遠い祖先には居たようですが」・・・
エドガーの件、どうやったの? 「秘密です」、って返事しておいた。
僕からも聞きたいことがあるけど、まあ、今は、聞かない。
これからも、接触はこんなやり方? 「その時によります」 って、はい、了解です。
カナデの魔力パターンも記憶したし、どこにいても探せるよ。カナデには言わないけどね。
なんて話してたら、アンジーが入ってきたよ、あれ? 寄ってこないな、まあ、放置で。
じゃあ、また!ってカナデが帰っていった途端に、アンジーが寄ってきて、
「今の、誰? どこの誰? ナンパ? 付き合ってるの? ・・」って煩いので、デコピンで黙らせる。「ギルドの関係者で、伝言を受け取っただけ」って言っておいた。
ま、大人しく、一緒に夕食を食べているから、良いのだろう。
突然、指輪を出して、これあげるよって言ったら、何が気にいったのか、気にさわったのか?わからないけど、僕の手から、ぶん取っていったよ。
一応、説明して、「指輪収納」、容量は大で、無限ではないけど、ドラゴンなら4〜5体くらいなら入るはず、時間停止だから、食べ物を入れたままでも腐らない、って伝えたら、そんな高価なもの受け取れないなんて言いながら、握ったそれを手放す気配はないようだ。
無視して、とりあえず、基本的な使いかたを、目の前の料理や皿で、実演して見せる。
自分でも同じ様に出来たことに、いちいち感激しているので、きっと今夜は、ずっと、指輪の実験をやり続けるんだろうな・・・
それにしても、面白いな、カナデの「隠密」、まさに、特殊工作員向けのスキルだよ、「複製」しちゃったけどね。それと、そうか、転生者の「鑑定」では僕のスキルは見えないんだな、神◯ だしね・・・
そうだ、先日のオーク村片付けを手伝ったせいか、レベルが上がっていたよ、このところ、上がる幅が大きいかな?
レベル 60->70->80->100>150
魔力 100->160>200
*隠密 姿、気配、魔力を完全に隠蔽する
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