第7話 エドガー伯爵  

🖼 エドガー伯爵 


朝は、ゆっくりしていて、昼前にアンジーと一緒にギルドに向かった。泊まってるところも同じだしね。で、ギルド長の部屋で、護衛依頼の報酬を貰って、各自金貨10枚。

さらに、伯爵様から直接ということで、盗賊退治への感謝報酬が、金貨50枚、

そして、オーガ討伐で、金貨5枚、っていうので、金貨5枚は辞退して、彼らDランク冒険者たちに渡すようにしてもらった。あと、オーガの素材も彼らに、ってね。

更に、伯爵家の夕食会にご招待、っていうから、アンジーの顔をみると、あれ? 嬉しそう?そうだな? 僕だけ辞退はあり? 「駄目」っていうことなので、了解して、明日の夕食会ということで。あ、それと、冒険者ランクが、正式にB ランクに昇格したよ。


*護衛報酬 金貨10枚

*盗賊退治報酬 金貨50枚


さて、着ていくものが無い・・・ガントさんは、普通で良いっていうけど、その普通がわからん、旅人風で良いかな? ナイフとかは無しで。

アンジーはどうするのか?って食事のときに聞いたら、ちゃんと用意してある、ってさ。どんなの? エルフの衣装、って。なら僕は、村人の服?なのか・・・


夕食会は、そりゃあ、美味しかったよ、豪華だしね、ただ、会話が、駄目だな。

自己評価は100点満点で、10点ってところ? 公爵や奥様にも結構、気を使わせてしまった、と思う。やっぱ、こういうのは、もし今後あれば、辞退しよう。


お嬢様は、結構アンジーと気があったようでいろいろ楽しそうにしていたな。

見てて飽きない美人さんなんだけどね、二人とも。


伯爵から、僕と少し2人だけで話をしたい、ってなに? 何かの取り調べ?ですか?

伯爵の書斎に移って、開口一番、もっと気楽にしてくれ、無理難題は言わないし、何も無理強いすることも無いから、って言われてもな〜 でもまあ、少しは気が楽?になったかも。


それで、話とは、盗賊団の話で、あれ潰したのって僕だろう?ってもう、気づいているんですよね〜、まあ、逆らってもしょうがないし、駄目ならよそへ逃亡すれば良いからね。

正直に全部話しましたよ、護衛前日の調査から、盗賊団のアジト壊滅、リンゼイ公爵、ダンリル元男爵の話まで、すべてね。


伯爵は、「ありがとう、助かったよ」って気さくに答えてくれたのでホッとした。

僕に、どこでそんな能力を手にいれた?なんて聞かれても、僕もわからない。

ただ、隕石?に・・・小さい頃に当たったって言ったら、よく、それで死ななかったな?ってさ。僕もそう思う。

それで、何が出来る?っていうので、まあ、一通りは何でも、って言うしかないか?自分でもよくわからないし。ちなみに、話しながら、「並列思考」で、公爵を「鑑定」してみたが、

真偽判定、誘導尋問、自白強要、ってまあ、恐ろしいスキルをお持ちで・・・「複製」完了です。

*真偽判定、誘導尋問、自白強要


別れ際に、「エドガー伯爵がなぁ〜」ってボソッって言ってたけど、聞こえないフリして伯爵邸をあとにした。お嬢様といっしょにお菓子タイムをしていたアンジーも連れてきたよ。


あれ、何? エドガー伯爵を調べろ!?ってか?

まあ良いけどね、特にすることも無いから・・・


面倒なので、新しく解放されたスキルを使ってみよう。

「空間拡張」で、「神眼」で見る範囲を任意に設定できる、っていうベースアップみたいなもの?

エドガー伯爵を指定して、「空間察知」で、確かに、そこに行かなくても見れる。

領の場所は、この前のリンゼイ公爵の南隣なんだな。


絞り込んでいって、伯爵の屋敷、離れがあるな、中には・・・あれ?、エドガー伯爵だね。軟禁?監禁?されているようだ。使用人が食事を運び込んでいるし。

執務室には? 執事だ、名前はジェンキンスか、なぜ?そこで書類をみている?

今、入って来たのは、伯爵夫人か? なるほど出来ているのか。


それで、本棚裏の隠し部屋に入っていったよ、本棚には、500枚入り金貨の袋が7個、あとは、宝石や宝飾品が並べられている。夫人が、金貨の袋を一個持ち出した。

書斎の隅に綺麗な箱が置いてあるけど、中身は、500枚入り金貨袋一個と、書類。


どうやら、王都行政官と繋がっている、収賄罪だね。その出金記録、サインは、ジェンキンス執事と、エドモン行政官、か。これから引き渡しがあるんだろうか?


エドモン行政官の方を探ってみれば、まあ、自室で、何もしないで、ソファーに座っているだけか、どうしようもない行政官だな。本棚の下の段には、箱が並べられているな、中身は・・・あの500枚入り金貨袋が詰め込んである。かなり、溜め込んでいるな。

箱の中に、数枚の書類があって、これ、入金記録だよ、行政官らしく?几帳面?

さて、どうしようかな?


「複製」した、「自白強要」、これを「改変」して、効果を変える、とか出来ないものか、ってやってみたら、できそうだ、新しい魔法として作れる。複製したスキルだからできるんだろうな、きっと。

なので、スキルを複製して改変して、出来た「新しい魔法」は、


*自白 他の人に会うと、自ら自発的、継続的に、自分の罪を自白し続ける

*白霧 生活魔法・水を複製、改変して、白く濃密な霧を発生させる


まず、エドガー伯爵邸のジェンキンス執事、伯爵夫人、それと、王都のエドモン行政官の3人に「自白」をかける、

王都東門前に、10m四方くらいの大きさで「白霧」を発生させて、「自白」をかけた3人と、賄賂の入出金記録の書類を一緒にして、「転送」しておく。

僕は、エドガー伯爵邸の書斎奥の秘密部屋から、500金貨袋6個を没収、「収納」した。

あとは、ヨロシク・・・


*オリバー金貨 500金貨袋6個 エドガー伯爵邸の書斎奥の秘密部屋から、



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る