第3話 薬草採集 

🖼 薬草採集 

  

さあ、今日は、朝から、薬草採集だ。

依頼票で受けるわけでもないから、ギルドの受付には寄らないで、フィールドまで直行だ。「俊足」で走ってきたが、これ、「身体強化」も同時発動なのか、あまり疲れない。


場所と、薬草一覧は、昨日、受付に置いてあった紙を貰ってきたから、それに書いてある。

衛兵門から出て、徒歩60分くらいの林だ。これ、「俊足」で10分で来れたよ。

「瞬歩」は、さらに早い、それこそ瞬間なんだけど、移動距離が短いんだ。主に戦闘用かな?


それで、集める薬草は、魔力草、回復草、治癒草、香り草、強力草、か・・・

適当に範囲を決めて、「鑑定」してみる。何と、「マップ」が現れて、それぞれの薬草がポイントされている。しかも、薬草の種類ごとに色分けされているし、こりゃ、楽だね。

それぞれ、袋に一種類ずつ、収納していく。採集袋は、昨日、ギルドで借りたものだ、これに詰めておけば手間がないかな?って思って、借りておいた。

ほぼ、この場所だけで、全部揃ってしまったよ。実際に見つけて採集するのも楽しいね、環境や土地の具合も良く解るし・・・


休憩していると、林の中で魔物が殺気立っているな、マップで確認すれば、ゴブリンとオークが、水場の使用順序?で争っているようだ。ゴブリン10にオーク4だが、もう始まったようだ。行ってみるかな。


現場では、ゴブリン2匹が倒れて事切れているし、オークも1匹、跪いている。

見た感じ、終わらないな、なので僕も参戦しよう。

近くまで行って、「キングの剣」を使って、「風刃」を飛ばしまくる。

ゴブリン達の首が飛んで、オーク達の首が飛ぶ。

確かオークは買い取り対象だから、あまり傷を付けないほうが良いんだよな、なので、首を跳ねておいた。

しかし、この剣、良い性能だよ。


昨日のミスを再現しないように、倒れた奴らを対象にして、「鑑定」。

オークたちの武器には、良いものがある、斧、両手剣の大きい物、片手剣、ゴブリンたちの方は、魔弓が一つ、これ良いよ、矢は魔力量次第だって。今日は魔道士ゴブリンでもいたのかな?ま、何はともあれ、魔石を「念動力」で回収、そのまま「収納」へ。


あとは、オークたちの死体なんだけど、面倒なので、全部、異空間「収納」へ入れてしまう。頭も必要だよな。この「収納」空間、時間が止まるので、肉が傷まないんだよね。

問題は、ギルドか、どうやって出そうか?

そうそう、一覧にあった「腕輪収納」は、はじめ灰色表示だったものが通常表示になっていた。レベルが上がったのかな?

「腕輪収納」は魔道具だし、これを使っていけば、異空間「収納」の事は誤魔化せるかな? 腕輪収納に意識を向けたら、しっかりと腕に装着された。かっこいいよ。

もし、ヤバそうなら、この、街は、サヨナラしよう。


ギルドに戻って、買取依頼に出す、

薬草5種、それぞれ1袋、50本ずつ入っているはず。合計250本。

25本で、銀貨1枚、なので、合計で、銀貨10枚ももらえた。

と同時に、Gランク卒業で、Fランクに昇格した。これで、Eランクまでの依頼を受けられるよ。ついでに、ゴブリンの魔石、今日の分と昨日の分の合計で、15個出した。

こちらは、銅貨15枚、安いな、薬草より危険なのにね。


オークの肉などは保留して、オーク魔石を出して、買い取りをお願いしたら、受付の人に、「これ、どうした?」って聞かれたので、まあ、普通に倒しました、って言ったら、ギルドの奥に引っ込んでいって、代わりに、ゴツい身体の人が出てきたな、「鑑定」では、ここのギルド長のガントさん。


「おい、新人、ちょっと来い」って手招きするので、ついて行って彼の部屋へ。


いろいろ根掘り葉掘り聞いてくるので、まあ、正直に話しましたよ、薬草採集から、ゴブリンとオークの戦闘、それに参戦して全滅させた、って。そしたら、死体はどうした?っていうから、ゴブリンは、林の中に放置、オーク4体は、「腕輪収納」に持っているってね。


また、「ちょっと来い」って裏の解体場所に連れていかれて、解体担当を呼んで、オークをここに出せって言うから、4体、並べて出したよ。

うん、って何か納得したのか、今後は大きいものや解体の必要があるものは、直接、ここで出せば良いって、解体担当の、ゴンスさんを紹介してくれたよ、なんでも弟さんなんだって。


その後は、ギルド長室の中で待つように言われて、しばらくしてガントさんが戻ってきて、机の上に、お金の入った袋を2つ出して、はい、これオークの報酬、って、素材の分と魔石の分って。

素材の方は、金貨4枚、魔石の方も、銀貨40枚、入っていた。金貨ばかりより良いだろ?って、何、気が利くんだな? 合計、金貨8枚ってことだ。

それと、冒険者カードが戻ってきたが、色が違うな、D ランクだってさ、登録して二日目にして、D ランク、凄いな。もう、僕は「冒険者」やってます、って言えるのかな?


*オリバー王国、オルコット伯爵領、オルコット冒険者ギルド D ランク

*オーク狩り 金貨8枚


ガントさんが言うには、オークの死体の様子を見て、お前なら大丈夫!って太鼓判を押してくれたみたいだ。なのでまあ、「ありがとう」って言っておいた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る