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目が覚める。
見上げた先に、ミアの顔がある。
まだ少し体がうまく動かない気がする。
「あ、起きた?」
辺りを見渡すと、先ほどまで見ていた景色と何ら変わっていなかった。一体これはどういう状況だろうか。
「最近シューベルトは、全然休んでなかったでしょ。だから、あなたに休んで欲しかったの」
今俺は、彼女に膝枕をして貰っている状況だった。
「どう、よく眠れた?」
「……ああ」
正直、拍子抜けでびっくりしている。過去の彼女の印象だと、このまま監禁でもされるかと思っていた。
「覚悟を決めた、カッコイイ男の子を止めるなんてことはしないよ。ただ最近、シューベルトは少し根を詰めすぎてると思ったから、何も考えずに休んで欲しかったの」
ああ、本当にうちの女性陣は……
普段は何を考えているか分からないのに、こういう時は素直に気持ちを伝えてくる。
彼女が、上からこちらを覗いてくる。膝枕をされた状態なので、彼女の顔が近い。
「ねぇ……もう一個だけ、わがまま言ってもいいかな」
そう呟いた彼女は、目を閉じて顔を近づけてくる。
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