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「キヒヒヒ、じゃあいいですね。かなーり痛いですよ」


「ああ、頼む」


 案内された場所は、まるで実験室のような場所だった。そこにいたのは立派な髭の生えた、眼鏡をかけたドヴェルグ。ファンタジーの、いわゆるドワーフというのは鍛冶に長けた者が多い印象だが、大丈夫だろうか。


 部屋の中にあるベットへ寝かされ、鎖のようなものでベットにくくりつけられる。ドヴェルグが口の中に、魔王から貰ったドラゴンの血が入れてくる。少しドロリとした真っ赤に染まった血が口の中に入ってくる。


「あ――」


ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!


 ボコりボコりと、体が作り変えられていく感覚がする。


ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!


 その痛みは、今まで感じたことが無い特殊な痛みだった。


ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!


 前世で死ぬほどの痛みを感じた時と同じか、それ以上の痛み。あまりの苦しさに暴れ出そうとするが、縛り付けられて動くことができない。少し動く度にガシャリガシャリと鎖がなる。


「はい、まだ半分ありますからね。大人しく飲んでください」


 必死に痛みに耐える。ただこんな苦しみを味わうなら、もういっそ自殺をしてしまったほうが楽なのではないだろうか。そんなことさえ思う。そして俺は痛みで気を失い、痛みで意識を取り戻すことを何度か繰り返した。


 目が覚める。いつの間にか眠ってしまっていたようだ。縛り付けられていた鎖は外され、ベットの上で寝かされていた。体にはまだズキズキとした痛みが残っている。


「お兄様!」


「ぁ……」


 声がうまく発生できない。まだ少し意識が朦朧としている。


「大丈夫ですお兄様。まだゆっくり休んでいて下さい。魔物への生まれ変わりは成功しました」


 その言葉を聞いて俺は安心して目を閉じることができた。

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