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 彼女は、不完全な時計を彼へ差し出す。


「これが私の今の限界。でもいつか絶対に完璧な時計を作ってみせる」


 そういって差し出した時計は、懐中時計のような形をしたシルバーで出来た時計だった。


「私はこの学術都市で、完璧な時計を作るっていう夢を追い続けるつもり。まだ今は先が見えないけど、いつか絶対に作ってみせる。それで完璧な時計を作ったら、その時計をあなたにプレゼントする」


 そしてその時に、今のこの気持ちを伝えよう。


『だから今はお別れ』


「さようなら」

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