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「すいません、お金まで払ってもらって……!」


「ああ、いいよいいよ」


 なんたってこの金は、前線都市でエルフに貢いで貰った金だ。自分の残金を確認して驚愕したのだが、大分お金が貯まっていた。


 この図書館では本を汚した場合は、ある程度お金を払って弁償をする必要がある。もしそれを破った場合、今後この図書館では本を借りることができなくなるため、大抵の人が弁償のお金を払う。


「それにご飯まで奢って貰って……」


「ああ、いいよいいよ」


 この街に来て浅い俺は、おいしいご飯を食べれる場所を探していた。折角なのでおいしいご飯を食べれるところを、この少女に尋ねたのだが、同時にお腹の音がグ~となる。その後は一緒にご飯を食べる流れとなった。


「へぇ、アカデミーの生徒なんだ」


「はい、1年(eins)です!」


 学術都市には様々な研究をしているアカデミーが存在している。周りをよく見てみると、学生服のようなブレザーを着ている住民が多くいる。


(現代と良く似た服もあるんだな……)


 少し服にも興味が出てきた。時間があるときに服屋に行ってみるのもいいだろう。


「はい、お待ちどうさま」


 出てきた料理はソーセージのような食べ物だった。おすすめらしい。


「これは?」


「これはヴルストです! これと一緒に飲むビールが最高です!」


 話を聞くと彼女も既に成人した15歳らしい。女子高生のような見た目をした女の子が男らしくグイグイビールを飲んでいる姿にギョッとする。


「――っ、あ~~~。さいこ~~」


 確かに、この組み合わせはとても合う。カリっと香ばしく焼けたヴルストを噛むと中から肉汁があふれ出す。少し香辛料の辛みが利いたヴルストは非常にビールと合った。

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