下書き①
近所の原っぱに腰を下ろす。
あぁ、風が気持ちい。
小学生生活を数年過ごしてきましたが、精神的に非常に参っています。
純粋に楽しむことができない自分が悪いのでしょう。
しかしながら、自身も当時はこういった生活を当たり前のように生きていたのだなと思うと、両親や友人の親など、先生方にも申し訳ない気持ちが湧いてくるわけです。
空を見上げながら思うことがあります。
ここはいったいどこなのだろうかと。
過去に戻っているのでしょうか。それとも別のパラレルワールドにいるのでしょうか。
人間関係を考えると、そればかりを考えてしまいす。
関わっていいのだろうか、会話をしていいのだろうか。
家族にさえそう思ってしまっている時点で、精神への負荷は相当なのだろうとこういったときに限って冷静になる思考によって一層惨めな自身を振り返ってしまいます。
私が逆行したのか転移したのか。
そのとき初めて意識を持ったときの事です。
目の前には母親がいました。
瞳をじっと覗いたとき、一瞬何かが見えた気がしました。
それに、起きた瞬間不自然に落下物や自身の鼓動が止まっているような。
ーーピピッ
それは唐突に、それでいて覆しようもないほどに明確なものとなって目の前に現れる。
「先輩。どうやら私は実験に成功していたようです。」
西暦7223年の春。小学生の僕が正確な記憶を取り戻したのはこの時であった。
「さて、今年は7223年でしたね。それにしても思い出せてよかった。
時代をコピーし、人類が消滅した地球にペーストするなんて荒業、無茶をさせやがりますね。」
我々の時代の、つまり2020年、当時の人類は絶滅の危機に瀕していました。
突如現れたエーテルという新たな燃料によって。
エーテルは、地球が誕生した際に既に存在し、人類を存続させるための実験の過程で脳の一部をチップ化された新たな人類が近くできるようになって初めて人々に認知されたエネルギーでした。
エーテルの使用によって人類の科学は1つ先に進むことになり、最終的には太陽系をそのままコピーし、作成され制御された宇宙空間にペーストすることによってどちらかの人類だけでも存続させると頭のおかしな事を行ないました。
逆行・こじいちゃん・ トーカ @Kentttta
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