第3話 やり直すとしてです
私にとっての上司のような存在がいるが、その存在曰く私は人生をやり直さなければならないらしい。
自我が芽生えるポイントからやり直すそうだが、正直不快だ。
幼少期から老人になり短い人生で早く死ぬことがずっと隠してきた夢だった私にとって、正直人生をやり直すことに何も嬉しい点はない。
しかしながら決定事項とのことで。
やり直すことをしぶしぶ承諾した瞬間、私、いや僕は2歳になっていた。
人生再スタート。しかしながら特に行動を変えずとも違和感はない。
泣きやすい、怒りやすいという衝動は体に引き寄せられるらしく、
そういった子どもっぽさについて誰にも疑問には思われないだろう。
後悔をしない人生を送るのが、よくある逆行ストーリーの醍醐味なわけだが、僕にとって特に後悔は無いし、男女関係についても既に他人を諦めているからね。
父や母、弟と僕の4人家族だったが、僕はまぁ、育児失敗例というものでしてね。
寂しかったが僕は僕以外の家族が大好きだったので、笑顔を絶やさずにがモットーです。
今世でもその点は変える気は一切ない。
逆行している時点で、彼らとの縁は断絶されているだろうし、僕の家族はあくまで逆行前の家族である。
愛情は無いが愛嬌は必要であり、まぁうまくやればいい。
さて、次は努力についてだ。
これいついて、僕は相当考えたが、やはり自堕落に生きたい僕にとって努力は無縁のものだ。
仕方ないので、前世でやりたかったことをするためにボチボチ準備しようかな。
あとは本でも読んでようかな。ほら、本は悪魔とはよく言ったもので。
本にとらわれたものは、人生を謳歌など無理だよ。
僕の一生で、他人数万人以上の人生を追うなんて無理も良いところだ。
本なんて消えればいいのにねぇ。
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