第3話 不安

夜の帳が

数週間前よりも早く降りるようになった頃

街灯の明かりが点々と歩道を照らし出す


家々の明かりは

厚いカーテンに遮られながらも

暖かな風景に溶け込んでいく


白熱灯が流行った頃も終わり

世の中では別の青い光が灯り出す


まるで未来を照らしているかのように

新しい明かりがそこらじゅうを照らし出す


家に帰り

書斎の裸電球にスイッチを入れると

電球を囲っているステンドグラスが

私を慰めてくれる


色とりどりの明かりが

空虚な壁を照らし出すと

氷を入れたグラスにシングルモルトを注いで

暫し燈と戯れる


さて

この思いを持ったまま

私は未来を受け入れられるのだろうか?

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