観察手記と日記帳 Ⅶ
【科学者の観察手記】
被験生物の記録 №13
二日前は弟子に止められて外に出られなかったが、今日は彼女が食事を買いに出ている間にテップを連れて研究室を出た。
そういえば夜は眠っていると思っていたが、そうではないようだ。
廊下は薄暗く、やけに静かだったが、テップはどこか楽しそうに触覚を揺らしていた。
暗いのを好むのだろうか。
研究所の出入り口は鍵が掛かっていた。
◇◇
【弟子の日記】
六月二十日
買い出しに行くとき、研究所内の出入り口と研究室には鍵を掛けておいたが先輩は以前からずっと研究しているものにとても集中しているようだったから、あまり心配いらなかったかもしれない。
それに、死体はもう全て処理してある。
研究室を抉じ開けられても問題はない。
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