お外でごはん
お外でごはん。
ちょっとウキウキする響きですね。
今回のこの言葉の意味するところは、レストランや食堂などで食べる、いわゆる外食のことではありません。
文字通り、お外……つまり屋外で食べるごはんのことです。
気温が上がりつつもまだ暑すぎない今の時分は、外で食事をするのにはもってこいの気候ですね。
公園のベンチでコーヒー片手にのんびり、なんてとても気持ちよさそうです。
ビニールシートとお弁当を持参して、ピクニックというのも楽しいですね。
テントやアウトドア機材を持ってバーベキューに出かけるなんて方もいらっしゃるかもしれません。
ひと口にお外ごはんと言っても、手軽さも違えばすることだって結構違うものです。
みなさまはどんな風景を想像するでしょうか。
わたし自身はと言えば、最近はあんまり大がかりなことをする気力や資材もありませんので、ベンチでちょっとひと息派です。
あるいはテラス席のあるお店で気持ちの良い外気を浴びるひと時をすごすくらいです。
ただ思い返してみると、昔のお外ごはんの思い出は案外色々とありました。
地元が北の方だったこともあってか、春よりは夏の思い出の方が多いです。私が子どもの頃には、夏も今よりずっと涼しくて過ごしやすかったのです。
夏といえば親戚が集まって、庭にブルーシートを敷いてのバーベキューが催されていました。
網と炭火で焼くお肉、野菜。テーブルにはスイカやお菓子がおつまみがならんで、子どもは麦茶やジュース、大人はビール。
おなかがくちくなった後は、みんなで花火です。
結構な大人数になっていたので大人たちは大変だったでしょうが、子どもにはそんなことわかりませんから、賑やかさを楽しんでいました。
今は主催してくれていた祖父母も亡くなってしまい、家族の所在地もバラバラになっています。もうこんな風景を見ることはおそらくないだろう、懐かしい思い出です。
また、地元では小さいなりに毎年打ち上げ花火大会が催されていました。
夏の楽しみのひとつが、この花火大会に同級生の友人たちと遊びに行くことでした。
小さな田舎町にしてはなかなかの数の出店が並び、そこで何を買って友人とわけっこするのか毎年楽しみにしていたのです。
たこ焼き、焼きそば、お好み焼き、チョコバナナ……やっぱり定番を選ぶことが多かったです。ビールの美味しさには、ソースかかりすぎのたこ焼きを食べた後に目覚めました。
花火大会が終わるころには風も秋めいてくるのが印象的でした。
少し話が逸れますが、この花火大会はどうも今でも続いているようで、ちょっとびっくりしています。コロナ禍を無事乗りきったんですね。
ちょっと変わり種のお外でごはんの話もあります。
昔、いぬと一緒に車で移動しなくてはならず、途中でお昼の時間になってしまったことがありました。
とはいえ、いぬのことを車に置いてけぼりにするわけにもいかないですし、家にもまだまだ帰れません。いぬを連れて入れるお店は当時ほとんどありませんでした。
さてどうしたものかと思った時に名案が閃きました。
ハンバーガーチェーンのドライブスルーを利用してみよう! と、このことです。
実はそれまでドライブスルーは一度も使ったことがなかったのですが、これには大変助けられました。
車に乗ったままハンバーガーをテイクアウトし、高原の公園まで行ってお外で食べました。
気持ちの良い高原の空気に、幸せそうないぬを見て、私もなんだか幸せになったのを覚えています。もちろんその時買ったモスバーガーは、しっかり美味しかったです。
ほかにも色んな記憶があります。
家族で行ったキャンプのごはん。あんまり好きじゃなかった学校恒例のなべっこ遠足。大人になって友人と行った公園でのお花見いくつも。オクトーバーフェスト。大通公園のイベントの数々。
お外でごはん。
みなさまにも思い出はあるでしょうか。
外気に触れ合いながらの食事は、思った以上に良い気分転換になります。
たまにこんなのも良い、そう思える素敵な時間ではないでしょうか。
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