冬となべもの
暦の上では春になりましたが、まだまだ寒い日が続きます。
寒さの中で食卓に欠かせないのは、やはりあたたかな食事。おなかの底からあたたまるようなものが恋しくなりますね。
そんなあたたかな食事の代表といえば、自然となべものが思い浮かぶのではないでしょうか。
すきやき、寄せ鍋、水炊き、ちゃんこ、キムチ、トマト、ポトフ、などなど……。
最近ではさまざまなスープのもとまで発売されていて、和風から洋風まで変幻自在です。
具材は値段によって色々変わりますが、すきやきのように大のご馳走! というものはあまりできなくて、うちではお手軽なところを攻めています。
時期の野菜である白菜をがっつり使って、和風のおなべを食べることが多いのです。火が通ってくたくたに煮えた白菜のあまみに、おだしの風味がたまりません。なべにするなら、白菜が一番好きかもしれません。
私の故郷では、きりたんぽなべがよく食されていました。
給食に出てきたのも懐かしい思い出です。クラスの男子たちは、じゃんけんで余ったぶんのおかわりの覇者を決めたりしていたっけ。
きりたんぽなべは、ざっくり表現すると、鶏だしの醤油スープに鶏肉とお野菜というなべですから、子どもにも馴染みやすい味で人気でした。
一方でこれまた郷土の味、しょっつるなべ、これは
どちらも今はなかなか食べる機会がないのが残念です……。
そしてなべといえばしめ。
素材の旨味が出たスープに何を入れてしめるかは、大いに悩ましく楽しみなところです。
最近はスパゲティをいれてみたりだとか、ラーメンをいれてみたりだとか、これまたさまざまな取り合わせがあるようです。
そんな私のなべのしめは、王道の雑炊かうどん。
たまごでとじるのが好きです。出来たら小ねぎなんか散らせると目にも舌にも楽しい。
なべを食べて、おなかがくちくなってきたところに、最後のあつあつをふうふうしながらいただくのが、また良いのです。
鍋焼きうどんというのもありますね。
ちょっと手間はかかりますが、ひとりにひとつの土鍋、たまごにかまぼこ、お野菜に鶏肉など具だくさんなのがなんとも嬉しくて贅沢な気持ちになれます。
春風が吹くまではもうしばらく。
まだなべものを楽しめる時期は続きそうです。
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