うどん、つれづれ

 うどんが、好きです。

 つるつる、しこしこ、コシのあるうどん。逆によく煮込まれてくったりしたうどんも。


 特に思い入れが深いのは、稲庭いなにわうどん。

 ご存知の方もそうでない方もおられるかもしれません。

 秋田県の伝統的なうどんで、平打ちのつるんとした食感がたまらない麺です。

 いま全国区となっている讃岐さぬきうどんと比べると、ややマイナーかもしれません。

 私が秋田の出身だからか、幼い頃から食べる機会がちょくちょくあって、なんとなく馴染みの味になったのです。


 うどんは温かくても冷たくてもおいしい。

 いつもどちらを選ぶか悩みます。


 寒くなってくると、鍋焼きうどんも恋しくなりますね。グツグツと煮えたぎった土鍋の中のうどん。土鍋の蓋をあける瞬間は心が弾みます。たくさんの具材が乗っているのを見ると、さらに喜びはあふれてきます。大発汗しながら食べるのもまた、楽しいものです。

 夏の暑い日によく冷えて締まったざるうどんなどを頂くのもまた幸せです。いかにも爽やかにすだちが乗っていたり、ちょっと豪華な天ざるにしたりするのも美味しいですよね。


 そんな美味しいうどんですが、乾麺を家で湯掻ゆがくのは、暑い日などは少し面倒です。ゆで時間の短さなど、食べる準備の楽さに関しては、この時ばかりはそうめんに軍配を上げざるを得ませんね。


 うどんと言うと、つゆも大事です。

 関東、関西でのつゆの違い、戦いが起きそうですね。

 私は……というと?

 ……ええと、どちらも美味しく頂きます。

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